人殺しと呼ばれたアメリカ帰りの天才を優秀と野犬は好きになる MIU404 パート2 (ページ7)

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〜伊吹〜

店につくとまだ5分前なのに強盗を始めてた

フライングすんなよな

道路を超えた向こうに水森は逃げて行って、Aちゃんは車が来てるのに道路を横切って追跡

ほんとAちゃんって、足速いよね

｢駅方面か。私、こっちから行く｣

伊吹｢OK｣

志摩も追ってるから3人で挟み撃ち

水森は捕まりたいのか逃げたいのか、どっちだよ

そこそこ通行人がいる開けた場所で立ち止まっては覆面を取って素顔を晒した

水森｢強盗した俺は日本人だ。外国人はこの国に来るな！｣

日本語の後に、多分ベトナム語で何かを叫ぶ

到着したAちゃんは悲しそうに目を細めて、水森の言葉に耳を傾ける

水森｢この国に来るな！ここは貴方を人間扱いしない。ひと山いくらで買って、いらなくなれば帰れと言う。捨てられる｣

他の隊員に確保されながらも訴えはやめない

水森｢ジャパニーズドリームは全部嘘だ！！｣

マイ｢水森さん？水森さん！｣

伊吹｢ダメだ。共犯だと思われる｣

泣いて、駆け寄りたくなるほどマイちゃんは水森のことが……

犯人は逮捕されてマイちゃんの無実が証明されて喜ぶべきことなのに、なぜかスッキリしなかった

水森逮捕のおかけで翌日の新聞には4つの管理団体が業務停止命令を受けた

伊吹｢はーい。もんじゃ焼き｣

マイ｢もんじゃ？食べ物？｣

伊吹｢え、食べ物だよ｣

志摩｢特定技能1号。受けるんだって？｣

マイ｢うん｣

｢新しい制度だっけ。雇用先との直接契約で日本人と同程度の給料が義務付けられてる｣

マイ｢決まったら沖縄のホテル働く。フルタイムOK。今度は多分……大丈夫｣

これからマイちゃんは前を向いて歩いていかなきゃいけない

もんじゃを食べ終えて、笑顔で一歩を踏み出すマイちゃんを見送った

志摩｢水森は。少しは楽になったのかな。罪を叫んで裁かれることで、気付いてしまって、ズレた世界を伊達メガネで誤魔化して。誤魔化しきれなくなったんだろうな、きっと｣

伊吹｢むじぃなぁ｣

志摩｢伊吹はさ。何で伊達メガネかけてんの？｣

伊吹｢カッコ良いから。てかこれ、サングラスね｣

昼休みが終わりって、1人で先に署内に戻って行く志摩の背中を見てガマさんの言葉を思い出す

｢私達も戻ろ｣

伊吹｢あぁ、うん｣

Aちゃんも、ちょっと危なかったりするんだよね

刈谷｢今の志摩か？｣

田島｢でしたね。今は機捜なんですよ｣

刈谷｢よく戻れたな。相棒殺しが｣