人殺しと呼ばれたアメリカ帰りの天才を優秀と野犬は好きになる MIU404 パート2 (ページ6)

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〜志摩〜

水森と話して、それでやっぱり思ったのはクロだってこと

マイさんが疑われていることに責任を感じているんだろうけど、自首してくれるかどうか

しなかったら証拠見つけて逮捕するまでだけどな

飴食いながらドアに凭れて窓の外を眺めるAは果たして、水森が犯人だという証拠を持っているのか

Aの場合、何を聞いても上手く躱されるから結局、1人で行かせることになる

夜、署に戻って糸巻さんにどうにか例のアカウントの情報開示請求を待たずに何か分からないか聞いた

伊吹｢ねぇ。何かピュッとパッとハッキングして｣

糸巻｢出来ませんって｣

ハッキングは犯罪だからな

伊吹｢もう、カタツムリ｣

糸巻｢そうそう。湿気が大好き……こらっ！私は蜘蛛です。スパイダー。ここは譲れない｣

志摩｢謝ったほうがいいよ｣

伊吹｢ごめん｣

糸巻｢あ、新規の投稿。ファン･クアンです｣

伊吹｢また強盗集める気か？｣

志摩｢今日の3時｣

｢あと1時間。行く？｣

志摩｢当たり前だろ｣

｢そう｣

重たい腰を上げては明らかに単独行動しに行こうとするから肩を掴んだ

志摩｢時間がないんだ。情報は共有しろ｣

｢確信ないし｣

志摩｢なくてもいい。お前の考えが聞きたい｣

小さくため息をついたAは｢時間ないんでしょ？｣と言いながら駐車場に向かう

志摩【機捜404から2機捜宛て。フェイスノートにコンビニ強盗を誘引する書き込みを発見。場所は本練馬。深夜3時の予告。芝浦署から向かいます】

車が動き出すと同時にAも喋り出す

｢今回は強盗目的じゃないと思う｣

伊吹｢ん？でもさ書き込みあったじゃん｣

｢タグが拡散されてない。あれじゃ一斉に強盗は無理。それに前回……9日だったでしょ？時間は3時33分。ビールであるの。333のやつ、ベトナム産のやつなんだけど｣

Aの知識はそこまで幅広いのか

知らない情報ないんじゃないかってぐらい

｢ベトナムでは9がラッキーナンバー。逆に3は縁起の悪い数字。333は足すと9になるから、これもラッキー。前回の強盗は超ラッキーな験担ぎ。じゃあ今回の単独の3は？｣

志摩｢縁起が悪い……不吉な数字。今日の書き込みは来るなって言ってるのか！｣

伊吹｢水森は強盗を集める気がない！｣

｢じゃあどうして投稿したのか｣

伊吹｢俺達に？｣

志摩｢見せるためだ｣

｢行き先は？｣

志摩/伊吹『マイちゃんの店！！』

投稿一つで瞬時にそこまで見抜くか普通