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頭突き ページ10

夢を見ているような感覚だった


暖かくて、心地よくて


吸い込まれてしまいそうな光の中にいるんだ


お...........ぉい.....


どこからともなく聞こえてくる声


揺れている自分の体


この声はいったい...


何もわからない


私を呼んでいる?




......だぃ...ょぶ.......おき...









もしそうなら、答えないと




力ない手を上へと伸ばす


何もない場所のはずなのに何かを掴んだような感覚





うっすらと閉じていた瞳を開くと


誰かがいた


ぼんやりとしていて顔がよく見えない


さっきから何か言っている


でも上手く聞き取れない


せめてとその人の口の動きを確認する





¨起きろ¨









ん?起きろ?





麻痺していた頭が一気に覚醒した


目を見開き、目の前の人物を瞳に捉える


至近距離にある青年の顔


彼の服を離さないとばかりに掴む私の手


そして現在、私はこの見たこともない青年に抱きかかえられている


夢じゃなかった


頭がついていけず放心状態の私





「あ、起きた?」





「...うわああああああああああああああああああああああ!?」




ゴッ



「あだっ⁉」




急に話しかけられたことと、今の体制に驚いた私は咄嗟に起き上がろうとして


青年に頭突きを噛ましてしまった


おそらく、急に頭頭突きをされた彼の方が驚いているだろう




そして、自由になった体を起こし青年から距離をとり現状確認



寝ている間に夜になっていたようで、あたりはとても暗かった


あと、あっけらかんと私を見る複数の眼


暗いせいで顔は見えないが、こんなところにいるということは


「...今度こそ正真正銘の不審者?」



「いや、俺たちからしたら君の方が不審者なんだけど。」


......


しばしの沈黙


「...何故、こんなところに?」


「焦げ臭いと思って来てみたんだ。

そしたら急にそこにいる奴が走り出して、君を見つけた。」


質問に答えてくれた人が顔で指した人物へ目を向ける


さっき起こしてくれた人だ


抱かれてたときは気付かなかったけど、一番背が低いな


「...君、今失礼なこと思わなかったか?」


「気のせいです。」


それとさっきからこの人が私に向ける目が違ってた気がする


でも話してみたら全然そんな感じがしない


私の気のせいだったのかな

午前1時→←危険な好奇心



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ちーたん - おおお、お、おわおわわ終わってないですよね!? (2017年9月13日 0時) (レス) id: ce5d38f4dd (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 玲璃さん» このすれ違いにいつ終止符がつくのやら...。コメントありがとうございます、これからも頑張りますのでどうぞよしなに。 (2017年1月19日 19時) (レス) id: 89bb154307 (このIDを非表示/違反報告)
玲璃(プロフ) - 盛大にすれ違っている笑 とっても面白いです、D機関の人たちも無理のない推理をしていてとっても好きです!更新頑張ってください! (2017年1月18日 23時) (レス) id: 643c6ecefb (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 泡雪さん» そう言っていただけてとても嬉しいです!これからも頑張らせて頂きます。 (2017年1月9日 16時) (レス) id: 89bb154307 (このIDを非表示/違反報告)
泡雪(プロフ) - 凄く面白いです!めっちゃ理想の小説!!更新頑張って下さい! (2017年1月9日 10時) (レス) id: 7d02119552 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2016年7月3日 17時

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