みよおだ：咲き初め ページ41
夕日の差し込む教室。
俺は三好と二人、勉強していた。
俺は三好の、その手が、髪の動きが、目の色が、綺麗だと思う。
男相手に何を。馬鹿馬鹿しい。それでも。
無駄のない、洗練された美しさ。
それで、俺は＿＿。
……あれ、俺はいったい、何を＿＿。
「小田切……？」
「え＿＿」
目の前には、涙目の三好。
白い肌は紅潮し、目には涙が浮かんでいて、柳眉は歪んでいる。
俺はその姿に、不覚にも、情を欲してしまった。
……ああ、そうか、俺は、
「小田切！！」
「三好……？」
「さっきのは、なんだ」
「さっきの……ぁっ、」
おれは、俺は。
状況がいまいちのみ込めなかった脳に、次々と情報が押し寄せてくる。
そうか、そうだ、だから三好はそんなかおをして。
「……すまない。忘れてくれ。自分で考えても、気持ち悪い、若気の至りだ」
それで持て余した想いだったのだから。
俺は、これで終わらせようと、したんだ。
「そして自分の恋心を昇華させて、あとから思い出してああ良い思い出だったなぁとか、
そんなことを思うんだな？」
ドアに手をかけようとしたその瞬間、三好は口を開いた。
言っていることと、声の冷たさの割には、震えていて、頼りなさげで、
言葉を丁寧に選んでいるように見える。
「それは」
「それはただの自己満足だ。第一僕の気持ちをお前はまだ聞いていないだろう」
「だって」
「だから、僕は、」
おだぎりがすきだといっているんだけど。
「お前のその化け物じみた能力も、
それなのに僕らに一歩及ばなかったときに見せる劣等感の表情も、
真面目な話し方も、澄みきった目も、
声も、髪も。
僕は小田切という人間の全てを、あいしていると、言っているんだけど」
「死んでもいい」
「そう。でも僕は百年待ってあげるほど優しくなんてないからね」
「上等だ」
もう何でもいい。月が綺麗だろうと雲に隠れていようと、
綺麗だったのが昨日の月でも明日の月でも、それら全てが若気の至りだったとしても。
俺が三好を好きで、三好が俺を好きならもう、
何も悩むことはないじゃないか。
「帰るか」
「ああ、そうしよう」
明日は冷やかされるな、そんな事を話しながら、
俺たちは赤い街に溶け込んでゆく。
隣を歩く三好の赤色は、きっと夕日だけではないだろう。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
久しぶりのみよおだ
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梅酒（未成年）(プロフ) - 心よりお詫び申し上げます。今日更新が出来ないかもしれません。多分できません。宿題が、やばいので。すべては私の怠惰性質の所為ですごめんなさい (2017年1月9日 13時) (
レス) id: 402f3ade7c (このIDを非表示/違反報告)
梅酒（未成年）(プロフ) - レンさん» 赤司様ってリバだと思うんですよね(真顔)実は赤降より赤降赤が好きです。 どっちにしろ『チコタン』恐すぎですよ！？チ：違う！！ コ：これは、 タン：単なる不可抗力だから！！ (2017年1月9日 13時) (レス) id: 402f3ade7c (このIDを非表示/違反報告)
レン - 梅酒（未成年）さん» チコタンのチ:力を合わせて チコタンのコ:子供たちを チコタンのタ:たぁくさん チコタンのン:ん〜、美味しく調理しよう！！ 以上、新年初あいうえお作文 (2017年1月8日 21時) (レス) id: cb2413b9e5 (このIDを非表示/違反報告)
レン - 梅酒（未成年）さん» おお!!今年初の初CPだ……。赤司受け自体が珍しい。 (2017年1月7日 23時) (レス) id: cb2413b9e5 (このIDを非表示/違反報告)
梅酒（未成年）(プロフ) - レンさん» それならよかったです。ちょっとかわいい三好が書きたくて。高緑は中世で身分違いの逃避行とかいいと思います(真顔) レンさんが雑食でほんと助かります (2017年1月6日 22時) (レス) id: 71c4c2bf34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梅酒（未成年） | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/umeshu/
作成日時：2016年11月27日 16時
