続・妄想短編集【ジョーカー・ゲーム】

佐久間さん：人魚２ ページ9

《神永side》


きっかけは、甘利の何気ない一言だった。



「そういえば佐久間さんって、腹切りの時はふつーに服脱いだのに、

　風呂には一緒に入らないんだよなぁ」



瞬間。戦慄。確かに。何の事情があって？

服は脱げる、でも風呂には入れない。

何故。



口角が上がる。

こんなに「面白い」事、俺等が放っておくわけがない。



そして俺たちは覗きを決行した……のだが。





「……あの、佐久間さん」

「何だ」

「その……胸を、隠してください……」





貼りついた喉から絞り出した精一杯の言葉だった。

呆れたように佐久間さんが溜息を吐いた。




「じゃあ出てけ。事情は後で話す。……誰にも言うなよ」




ソプラノの凛とした声に俺たちは壊れた機械のごとく首を縦に振り、

これまた壊れたように不自然な動きで風呂場を出た。




＿＿すべては虚構だ＿＿





結城中佐に物申す。


じゃあ、あれも虚構って事にしますけど大丈夫ですか？





＿＿unbelievable.






いつぞやの田崎が「It's a magic!」と言ったのを思い出した。





＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
弟よ。こんな時間に「妖怪ウォッチ３のバグ調べて」はやめてくれ

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