みよさく：カルセオラリア ページ31
《佐久間side》
家に帰ると、見覚えの無い花があった。
黄色い、小さな花。
またアイツか。
合い鍵をやったつもりはないのに、何故か部屋に勝手に入って来る迷惑な後輩。
仕事は出来るどころの話ではなく、
分からないところは寧ろ私の方が多いくらいだった。
そしてそいつは事あるごとに嫌味と、何故か愛の言葉を囁き、
私は見事にそれに落ちた。
「なぜ、私だったんだろう」
残業帰りのぼやっとした頭で、誰もいない部屋に呟く。
ときおり、こうして花が部屋に飾られていた。
それはカーネーションだったり、アネモネだったり、
カスミソウだったり。
割とメジャーな花が多かったが、今回は、見たことはあるのかもしれないが、
名前が分からない。そういう花だった。
「そういえば最近あいつの家に行ってないな」
今日も会社で会ったというのに、
急に寂しくなって私は気づくと電話をかけていた。
「ああ、佐久間さん。丁度良かった。
今僕も貴方に電話をかけようとしていたんですよ」
第一声がこれだった。
「……え？あ、うん。ならよかった。で、なんで？」
「明後日、デートしましょう」
「はい？」
「デートです。ここ最近、お互い仕事に追われて恋人らしい事出来なかったので、
空いてますよね？」
「待ち合わせ場所は？あと時間。どうせ決めてるんだろ。
空いてるの知っててそれ言ってるの分かってるから」
「では１６時に＿＿」
＿＿そんなこんなで現在デートの真っ最中なのだが。
私たちは今、夜景が綺麗に見える、観覧車に乗っている。
「そう言えば佐久間さん」
「なんだ？」
「一昨日、僕が部屋に飾った花の、花言葉、知ってましたか？」
「いや、花言葉どころか花の名前すら分からなくてな。
花言葉なんて調べられなかったよ」
「あれはね、カルセオラリアっていって……」
＿＿私の伴侶に、って花言葉なんです＿＿
そう言って三好は小さな箱を取り出した。
「佐久間さん。一生に一度のお願いです。
＿＿僕と結婚してください」
「……ぁ……えっと……はい。不束者ですが、よろしくお願いします」
私は初めて三好の前で泣いた。
そして私は初めて、この三好という男が泣いているところを見た。
それは、幸せな涙だった。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
なんかちょっと無理矢理感あってごめんなさい
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梅酒（未成年）(プロフ) - minori♪さん» 適度に滲み出る人間らしさがまた素晴らしいですよね。公式さんもショタ出してますしね！！乗っかる以外の選択肢を見つけられませんでした (2016年9月17日 20時) (
レス) id: 402f3ade7c (このIDを非表示/違反報告)
minori♪(プロフ) - ショタも可愛いのに...、小田切 恐るべし。 (2016年9月17日 20時) (レス) id: fc9269d5d6 (このIDを非表示/違反報告)
梅酒（未成年）(プロフ) - レンさん» 小田切の汎用性の高い可愛さには私も常々癒されています。今日のテストの直前にも小田切を思い浮かべてモチベーションを上げました。一日最低五小田切。 甘利さん……敵が多いですね(笑) (2016年9月17日 20時) (レス) id: 402f3ade7c (このIDを非表示/違反報告)
レン - 梅酒（未成年）さん» あまおだがヤバイ。小田切可愛い。…だがしかし!!オイコラ甘利貴様、小田切が可愛いのは認めるが小田切は私の嫁だぁぁぁあああああ(`･д･´)やらんぞゴルァァア”ア” (2016年9月16日 22時) (レス) id: 981d585dc9 (このIDを非表示/違反報告)
梅酒（未成年）(プロフ) - レンさん» ちょっとｐｉｘｉｖに神作者様がいらっしゃいまして……(笑) ……思い付きました！！あの二人をイチャつかせてやりましょう (2016年9月16日 15時) (レス) id: 402f3ade7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梅酒（未成年） | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/umeshu/
作成日時：2016年8月21日 11時
