あまおだ：黒薔薇 ページ25
《小田切side》
その日の甘利は何かが可笑しかったように思う。
大体は定時で上がれる俺と違って、
何かの役職に就いているらしい甘利は残業で帰りが遅れることが少なくない。
そして、その日は珍しく、
月曜日だというのに甘利は定時で退社して帰ってきた。
……黒い薔薇の花束を持って。
「ただいま」
「お、お帰りなさい……」
いつもは付けない「なさい」が、何故か口から出てきた。
「小田切、ちょっとこっち来て」
「……？」
甘利の寝室の前で彼が手招きをする。
何か見つけたのだろうか。
だが思えば、それは俺を嵌める罠だったのだろう。
俺はそのまま部屋に入れられた。
そして甘利は後ろ手にドアを閉め、ベッド脇の灯りを点けた。
「黒薔薇の花言葉、知ってる……？」
知っていると分かっていて甘利は訊いているのだろう。
そして俺が「知らない」と言えば、この男はもっと恐ろしい面を見せてくるかもしれない。
それは勘弁してほしい。
「……【貴方は私のもの】」
部屋の隅に鬼灯が佇んでいる。
花言葉は【偽り】……そして【欺き】……この男は何が言いたい？
これは偽りだということか？
この欲に染まった目は、嘘だという事か？
信じられない。
押し倒されて服を一枚一枚剥がされて行く最中も、
俺はこいつの心情は何一つとして理解できなかった。
「……それは、」
「その鬼灯はもうすぐ枯れるよ。欺きは、すぐになかったことになる」
訊く前に答えられた。
そうか。
じゃあ＿＿
(今のこの表情をした甘利が本物なんだな)
そう考えると、どっちにしろ俺はこの男の恐ろしい面を
今から見るのであろうことがはっきりと分かってしまった。
＿＿甘利が舌なめずりをした。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
鬼灯ってスパイにジャストフィットな花だと思う
かみたざ/じつあま/かみあま/じつたざ：チューベローズ→←みよさく：人魚７
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梅酒（未成年）(プロフ) - minori♪さん» 適度に滲み出る人間らしさがまた素晴らしいですよね。公式さんもショタ出してますしね！！乗っかる以外の選択肢を見つけられませんでした (2016年9月17日 20時) (
レス) id: 402f3ade7c (このIDを非表示/違反報告)
minori♪(プロフ) - ショタも可愛いのに...、小田切 恐るべし。 (2016年9月17日 20時) (レス) id: fc9269d5d6 (このIDを非表示/違反報告)
梅酒（未成年）(プロフ) - レンさん» 小田切の汎用性の高い可愛さには私も常々癒されています。今日のテストの直前にも小田切を思い浮かべてモチベーションを上げました。一日最低五小田切。 甘利さん……敵が多いですね(笑) (2016年9月17日 20時) (レス) id: 402f3ade7c (このIDを非表示/違反報告)
レン - 梅酒（未成年）さん» あまおだがヤバイ。小田切可愛い。…だがしかし!!オイコラ甘利貴様、小田切が可愛いのは認めるが小田切は私の嫁だぁぁぁあああああ(`･д･´)やらんぞゴルァァア”ア” (2016年9月16日 22時) (レス) id: 981d585dc9 (このIDを非表示/違反報告)
梅酒（未成年）(プロフ) - レンさん» ちょっとｐｉｘｉｖに神作者様がいらっしゃいまして……(笑) ……思い付きました！！あの二人をイチャつかせてやりましょう (2016年9月16日 15時) (レス) id: 402f3ade7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梅酒（未成年） | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/umeshu/
作成日時：2016年8月21日 11時
