拗【QK】

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「長い、長すぎる…」

福「もう、3日間だけでしょ。我慢して」

山「ほんと拗らせてるね…」



今日から3日間、私の大好きな人は大阪に行っている。
いつもの風景に少し空いた隙間を見つめては、自分でも重過ぎると思うほどの溜め息が出る。



たかが3日、されど3日。
その3日、この私からすれば体感2年くらいだ。


それほどまでに、私はあの人への想いを拗らせている。




伊「川上の代わりに俺がいるじゃん？」

「編集長求めてない〜」

こ「Aさん辛辣」

河「この拗らせを3年も続けてるから凄いですね」



彼がいない3日間なんて、私が今まで彼のことを想い続けてきた3年間に比べれば短過ぎる期間だけれど。
3年、3年って。単純にそんなに拗らせていることに驚いた。



確信なんて無かった、彼がクイズサークルに入っているかなんて。
無かったけど、此処にいる。そんな気がして。


東大なんて、よく入れたなと思う。
学部によってだけど有名私大の合格は現役で貰ってた。



それでも私が東大合格に一縷の望みを抱いて一浪したのは、初めて出たクイズ大会で見たあの彼は東大にいると謎の自信があったから。

日本一頭の良い灘高校の看板を背負い、早押しボタンに食らいつく彼の姿を。




＿＿＿多分、一目惚れだった。





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