再醒 ページ41
ぱん、とオスマンさんが手を合わせる音で我に返る。
「いくら仲が良くたって、それ以上はやり過ぎだと思うめう〜。シッマだけいい思いするのはなしやろ？」
そうオスマンさんが諭せば、溜息と共に後頭部をガシガシと掻くコネシマさん。そっと体を離される。
「……せやな。つい衝動的に動いてしもたわ。A、痛いとこないか？」
「いえ、そんな」
すまんなぁ、と眉を下げて悲しそうな顔をされるものだから、ついつい庇うような態度になってしまう。
「嫌では、なかったので」
そう言って笑って見せれば、驚いた様に目を一瞬見開いて、さよか、とコネシマさんも笑った。
「感動の再会は終わったか？……コネシマ、紹介しておこう」
心底楽しそうなグルッペンさんにす、と手のひらで指し示される。
「我々国の新たな幹部となる、Aだ」
ほら挨拶、と言わんばかりの視線は、面白がる気配を確かに宿していた。
……コネシマさんと私が知り合いだって知ってるくせに……。
「え…………っと」
もたついていると笑顔でダメ押し。……はい。分かっております。総統閣下の命令は絶対です。
気を取り直し、ぎこちないながらも、敬礼。自然と背筋が伸びて視線も前を向く。
(……あ、そうか。私は、)
この人の――コネシマさんの、仲間となるのか。
不思議なものだ。戦場で出会った時は、こんな未来全く想像してなかったのに。
「――我々国所属、Aと申します。……今後とも、よろしくお願い致します」
初めて述べた、所属国。これから私が守っていく居場所。澄み渡る空色を真正面から見据え、笑みを浮かべて見せた。
「おう！我々国所属、コネシマや！改めてよろしくな、A！」
いつも通り、太陽みたいに笑って差し出される、掌。
出会った時は一方的に握られたそれを、今度は私の意思で、しっかりと握り返した。
-今度は私も、貴方と同じものを-
*
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ゆう - 返信ありがとうございます！そうなんですね！なんかかっこいい…！！ (2020年2月10日 7時) (
レス) id: 9aa71b1239 (このIDを非表示/違反報告)
悠栞@ゼリー(プロフ) - ゆうさん» 一応「見つけてこい」と「貴方がそれを望むなら」的なことを直訳で言ってもらってます…！翻訳アプリ頼りなので文法的な間違いはおそらくあるかと思われます｡ﾟ(ﾟ´▽`ﾟ)ﾟ｡ (2020年2月9日 22時) (レス) id: 998f9539b4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 小さなお返しの最後の方のロシア語って[...夕食でまた]とかの夕食でまたのところを言っているんですか？((伝わらなかったらすみません (2020年2月9日 22時) (レス) id: 9aa71b1239 (このIDを非表示/違反報告)
悠栞@ゼリー(プロフ) - リズム天国さん» ご返信遅くなり大変申し訳ないです……！ありがとうございます！ (2019年6月8日 9時) (レス) id: 5f4004635c (このIDを非表示/違反報告)
リズム天国 - 面白い (2019年4月8日 23時) (レス) id: 1e030985a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：悠栞@ゼリー | 作成日時：2018年1月14日 1時
