百八十二話 剏めての御使い ページ34
_____法廷の裏口。
そこでは鏡花、敦がこそこそと裏口破りをしようとしていた。
因みにAは、突然社長に呼び出されたと言って、先に帰ってしまった。
「だ….大丈夫かな?」
「これでも元暗殺者。潜入の
一生懸命ピッキングをしている鏡花のそばで、敦はハラハラと外を見ている。
「確かに時間も無いし、他に方法は無さそうだけど……」
「任務に失敗すればマフィアでは生きていけなかった。この位の施設何でもない」
そうこうしている内に、ガチャリと音を立てて扉の鍵が外れる。
そっと音を立てずに扉を開けた鏡花は、一度だけ敦を振り帰った。
「大丈夫。必ず仕留める」
そう言ってすぐに扉を閉める。
敦はワンテンポ遅れて、反応したのだった。
「……ん?」
そして無事に侵入できた鏡花は、あたりを警戒しながらも廊下を走っていた。
「!」
そして廊下の隅に、掃除用具入れを発見する。
鏡花はその中に入っていた清掃員の服を着て、掃除用コンテナを押しながら、廊下の真ん中を堂々と歩いた。
そして通りすがりの男に声を掛ける。
「判事から連絡が有って部屋の清掃に」
「この時間ならまだ部屋だな。二階のあちら側の突き当たりだ。
だが一応清掃業務の許可証を見せて_______あれ?」
鏡花は男に部屋の場所を聞き出すのに成功すると、すぐにその場を離れた。
男が確認のために振り返ったそこには、もう誰もいなかった。
その後は誰にも疑われることなく、判事の部屋にたどり着く。
しかし、そこには暗証番号を打ち込むための機械が取り付けられていた。
「(
ピッキングはできる鏡花だが、流石に暗号はわからない。
そこで少し考えた鏡花は、すぐ近くに有った配電室へと侵入した。
扉を開けたそこには幸い誰もおらず、真っ暗な部屋が奥へと続いているだけ。
電撃針を構え被りを外した鏡花は、配電機を開けて配電機に向けて電気を流した。
その直後に全ての部屋の電気が一斉に消える。
周囲がざわついている間に配電室へでる_______はずだったのだが
感づかれたのか、配電室を出る直前に警備員に見つかってしまった。
「何をしている!?」
「!」
_____騒がれては困る。
そう考えた鏡花は、警備員の肘の裏に強めに種痘を当てた後、容赦無く電撃針で電気を流した。
「がはっ」
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ark(プロフ) - 瑞樹さん» そう言って貰えて嬉しいです!これからも頑張ります! (2021年4月18日 23時) (レス) id: 875b3ab9f7 (このIDを非表示/違反報告)
瑞樹(プロフ) - 設定も話もめっちゃ好きです!!これからも頑張ってください! (2021年4月18日 22時) (レス) id: 704267e73b (このIDを非表示/違反報告)
ark(プロフ) - 麗さん» 指摘ありがとうございます (2021年4月7日 9時) (レス) id: 875b3ab9f7 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 3ページ 名前変換出来ていないところあります (2021年4月7日 9時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ark | 作成日時:2021年4月5日 10時