その笑顔の裏で (ページ50)

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四十九話　運命論者の悲みページ50

広津は速やかに電話を取り、返事をする。

「集合した。それで、我ら三名がかりで潰す目標とは？」

「ご苦労様です。目標は＿＿＿＿＿武装探偵社の事務所(・・・・・・・・・)」

電話の相手は、黒蜥蜴の上司に当たる遊撃隊上層部の樋口。

広津は樋口の返答に、疑問を口にした。

「探偵社？人虎ではなくか？」

その質問に、樋口は落ち着いた声で返す。

「前回の失敗は探偵社の容喙が原因＿＿＿＿＿
同じ轍は踏みません。まずは護衛たる探偵社を殲滅します」

「皆殺しでいいか？」

「構いません」

「了解した」

広津は返答を聞き、そう返すと電話を切った。

一方樋口は、マフィアの拠点で切れた電話を耳から外しながら、前回の作戦でのことを思いだす。

「(芥川先輩が……
探偵社ごときに退くなど……あってはならない！)」

樋口はその時の怒りを思い出すと、思いきり携帯を閉じた。

しかし怒りを何とか沈めようと、他のことを考える。

その時思い出したのは、前回の作戦の時に久しぶりに会ったAのことだった。

「Aさん、久しぶりに会ったな…。優しいところとか、全然変わってなかった」

ひとりそう呟く樋口。

樋口は以前悩みを溜め込んでいた時に、Aに助けられた。

それ以来樋口は、Aのことを敬愛していのだった。

「(……忙しくない日とか聞いて、どこかに出かけられないかな…)」

そう思いついた樋口がその後、Aにメッセージを送ったのは、また別の話。

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ここまで読んでくださってありがとうございます！

お話がいっぱいになったので、続編に移行します。

今後もよろしくお願いします！