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四十話 閑話休題 ページ41

_______ある日の探偵社



敦は太宰に、ずっと気になっていたことを聞いた。




「太宰さんはなんでそんな包帯ぐるぐる中途ミイラ男なんですか?」


『ぷっ。中途ミイラ男……w』



敦の質問に、そばで聞いていたAはツボに入ったのか、笑い始める。


しかし一方で、太宰はキリッとキメ顔でこういった。




「太宰は激怒した」




どこかで聞いたことのあるその言葉。


敦は、質問に答えようとしない太宰に白い目を向けた。


しかし太宰はいつも通り、そんなことは気にしない。




「はっはっは。
安心したまえよ敦君。私は怒ってなどいない。いつか聞かれると思っていたからね!」

『(いや治君。多分敦君は、治君が怒ってるかどうかの心配なんてしてないよ)』




Aはそう心の中で突っ込むが、敦は太宰のその言葉にも、白い目を向けるだけだった。


そして太宰は、バンっとポーズを決めると、何やら言い始める。




「そう、私はいつか聞かれると思っていた。この【封印されし神の(ジャッジメントイノセンスブラッディアルティメットエターナルダークネスカタストロフィーゴッド・)手】(ハンド)のことを」

「完全にルビが迷子ですね」

『(メタい)』




太宰の言葉に敦が、敦の言葉にAがツッコミを入れる。


___と、太宰がいきなり座り込み、右手を押さえる。




「!まずい………右手が疼く!」


「え、大丈夫ですか。色んな意味で」

「いけない!世界はまだ浄化されるべきでは___」




そう云った太宰に、今度は意外な人物が話しかけた。




「ククク………太宰。抗うことはないよ。それが神の意思なのだから」

「なんかこの人のっかってきたー!!」




敦はそれに突っ込む。

そしてさらに意外な人物が、話に入ってきた。




「な____なにッ。二人とも切支丹だったのか!?」

「国木田さん真面目に受け止めないで!」






そうやってギャースカピースカと騒ぐ探偵社員たち。






「いやあ、ツッコミがいるって新鮮ですね〜。遊ばれてるなぁ」


「今までいなかったからねェ……。まあ国木田は素だけども」




そういってお茶を口に運ぶ賢治と与謝野。




『聞いててこっちまで面白いよ、ホント』




そしてAはその両者の会話を聞いて、楽しそうに笑うのだった。

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作者名:ark | 作成日時:2021年1月4日 18時

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