20話 ページ20
華蓮said
私は4年前とは違い前も後ろ髪もかなり伸びている為外からは顔を認識することは不可能に近い
バレることはないと分かっているのに身体の震えが止まらない
昔のヴィランでの出来事が脳の中でまた再生される
人を殺した生々しい感触､匂い､叫び声
「したくない」と言えば朝まで続く暴力
何度も刃物で腕や足などを切られ､火で炙られ､まる1週間水も食事も貰えなかったことを鮮明に覚えている
クラスの叫びなんてこれっぽっちも聞こえない
相澤said
チッ最悪な状況だ
あの数は流石に俺でも骨が折れる
13号に頼みてぇが生徒の安全を考えると離れてもらっちゃ困る
ふと血霧の方を見た
震えていた
血霧も一応生徒だが人手が足りねぇ
相澤「(仕方ねぇ)おい血霧!!」
華蓮「!!?」
相澤「俺は今からあいつらヴィランを片付ける お前も手伝え」
華蓮「!?!!!??」
八百万「ちょっちょっとお待ちください相澤先生!! 何故血霧さんだけなのですか」
八百万の言っていることは合理的だ
確かに先生が生徒を危ないところに自ら行かせるなんてあってはならない事だ
…だが俺だけじゃ何処まで行けるかわかんねぇ
血霧のことをこいつら生徒に話すのもいいが時間がねぇ
相澤「こいつは……特別なんだ」
出久「特別？」
もう一度血霧を見ると顔を伏せて震えは止まっていなかった
嫌がっているのが手に取るようにわかる
しかし……
. .
華蓮「せ、先生…私…d相澤「これは命令だ!!」っ!!!」
こいつは命令には必ず従う
華蓮「わかりました」
血霧はヴィランの方へと行った
震えは止まっていた
俺の横を通り過ぎた血霧の顔は見えなかったが感じた殺意は尋常じゃなかった
やっぱり……怖ぇーな
俺はヴィランと戦っている血霧の方を向いてゴーグルをかけた
相澤「13号生徒のことを頼む」
出久「まさか2人だけであんだけのヴィランを相手にするんですか 無茶ですよ!! それに相澤先生の個性には部が悪すぎる」
八百万「そうですは何より何故血霧さんがあんな危ないところに行かれないといかないんですか 特別ってなんですか」
相澤「ヒーローは一芸だけじゃ務まらねえ あと八百万あいつのことはまたいずれ話す」
俺はそう言い残し血霧の方へと向かった
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作者名：カレン | 作成日時：2019年6月18日 12時
