141 黒い土の謎�� ページ42
「ここは広いぞ。計画的に回るべきだ」
「そうですよね……うーん、原因が分からない今は高台の上を見て回るべき？それとも、平野との違いを見れば何か分かるかも？でも、タソガレドキもしてそうだ……うーん」
うんうんと唸り、頭を悩ませる不破。「先輩って迷い癖があるんですよ」ときり丸が教えてくれた。
「ここで考えてても何も変わらんぞ」
「ゔっ、そうなんですが……うーん、うーん……」
ついには頭を抱え始めた彼に、諸泉はため息をつき、天女へと顔を向けた。
「お前は何かないのか？」
「そういえば……Aさん、土がなんとかってここに来る前に行ってませんでしたか？」
「A……さん？」
不破は目を丸くして、きり丸と天女を見ている。きり丸がさっき仲良くなったのだと笑顔で言うと、また驚いた。
「そ、そうなんだ……えーと、確かに言ってましたよね？」
「天女が分かるとは思えんがな」
「少し聞いたことがありまして」
諸泉は訝しげそうにじっと見た後、「そうか」とただ言った。
「もしよろしければ、私が行きたいところに行ってもよろしいですか？」
「えっ、あ……どうぞ！僕じゃ決められなくて、日が暮れてしまいますしね」
そんなに悩むのか、と思いながらも、提案を呑んでくれたことにお礼を言った。
天女が行きたいと指し示した場所は二つ、一つ目は畑、二つ目は背後の山だ。
「詳しく言うと、畑の土の中ですね」
「穴を掘るってことっすか？」
「そうです。そこを見れば、ここの土が原因なのかが分かるんです」
「えー！？」
「本当ですか！？」
「確かに他の土地とは違う土だが……本当か？」
詳しい話は実際に土を見ながらにすると言うと、やはり諸泉は顔を歪めた。
「背後の山にはなんで行くんですか？」
「原因をより確実なものにするためだよ」
一行は再び畑に向かった。黒い土が一面に広がっている。
「おそらくこの土は黒ボク土というものだと思われます」
「「「くろぼくど……？」」」
三人の頭上に、？マークが浮かんでいるのが見える気がした。
「昔は暗い土と書いて
「未来の知識か」
「その通りです。でも、この地方にあるのは聞いたことがなく……なので、土の中を見てみたいんです」
天女は、近くの家から持ってきた鋤を彼に見せた。
「諸泉さん、ここの土を掘ってもよろしいですか？」
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和三盆(プロフ) - 飴玉くんさん» ありがとうございます〜！タソガレドキは毒を入れないとは二人も分かっているけど、上級生が毒味するのはあまりにもリスクが高く、下級生はもってのほか。なので、彼女がやるのが一番なんですよねぇ。 (3月30日 20時) (
レス) id: 3efe28aec7 (このIDを非表示/違反報告)
飴玉くん - 毒があるかもしれないおむすびを食べるなんて男気に溢れていますねぇ！今回の作品もとても好きです！！！ (3月30日 0時) (レス) id: bc84786978 (このIDを非表示/違反報告)
和三盆(プロフ) - 凡人様さん» ありがとうございます！！楽しんでいただけるよう頑張ります！ (3月13日 17時) (レス) id: 3efe28aec7 (このIDを非表示/違反報告)
凡人様(プロフ) - すっごく面白くて最新話まで読み終えちゃいました！！夢主さんが誰にも靡かないで逆に利用してやる！！って感じのずる賢いところがとっても大好きです✨このシリーズが長く続きますように🕊️ (3月12日 5時) (レス) id: 2ec7772a57 (このIDを非表示/違反報告)
和三盆(プロフ) - 飴玉くんさん» ありがとうございます！彼女は立場も力も弱い人間なので、ずる賢く生きる必要があるんですよねぇ。 (3月5日 17時) (レス) id: 3efe28aec7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和三盆 | 作成日時：2023年12月8日 15時
