110 教師の部屋にて ページ11
失礼します、と土井・山田の部屋の戸を叩くと、奥から了承の声が返ってきた。部屋の中には庄左ヱ門と伊助がおり、天女に駆け寄ろうとしたが耐えるように、土井の隣に座っていた。
「やあ、二人とも」
「やあじゃないですよ……！」
「楽観的すぎますよ、Aさん。それで……保健委員会が味方なのは本当なんですか？」
相変わらず、彼は冷静沈着だ。
「それは本当だよ。落とし穴関連でよく話すからね」
「やっぱり乱太郎があの反応をしたのはそういうことだったのか……」
「他の人も味方にしようかなって思ったんだけど、失敗しちゃったんだ」
「失敗した理由は何が考えられるんだ？」
土井がそう尋ねると、天女は少し考え込むような仕草を見せた。
「……やはり話しただけなのがよくなかったかと」
「え？それってどういうことですか？」
「実際に、自分が信頼できる人間だと示すことが大切だってこと」
二人が天女を信用したのも、山賊から助けてもらったからだった。保健委員会に関しても、落とし穴から助けたからというのが大きいだろう。
「自分の行動をしっかりと見直せてなかったのが大きな敗因だね」
「じゃあ、遠出は……その機会になり得るかもしれない？」
どうやら下級生『図書委員会の遠出の日に天女を始末する』という通達がされてないらしい。
ちらりと土井に視線を移すと、首を振られた。話さない方が良さそうだ。
「そうなるといいなと思ってる。やれることはやるつもりだよ」
「あ、危なくなったら、すぐに逃げてくださいね！」
「無理しないでくださいね」
天女は笑みを浮かべて、もちろんだと頷いた。
「本当に言ってます……？」
「Aさんは口先だけの時がありますから、疑わしいですね」
「本当だってば……！」
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和三盆(プロフ) - 飴玉くんさん» ありがとうございます〜！タソガレドキは毒を入れないとは二人も分かっているけど、上級生が毒味するのはあまりにもリスクが高く、下級生はもってのほか。なので、彼女がやるのが一番なんですよねぇ。 (3月30日 20時) (
レス) id: 3efe28aec7 (このIDを非表示/違反報告)
飴玉くん - 毒があるかもしれないおむすびを食べるなんて男気に溢れていますねぇ！今回の作品もとても好きです！！！ (3月30日 0時) (レス) id: bc84786978 (このIDを非表示/違反報告)
和三盆(プロフ) - 凡人様さん» ありがとうございます！！楽しんでいただけるよう頑張ります！ (3月13日 17時) (レス) id: 3efe28aec7 (このIDを非表示/違反報告)
凡人様(プロフ) - すっごく面白くて最新話まで読み終えちゃいました！！夢主さんが誰にも靡かないで逆に利用してやる！！って感じのずる賢いところがとっても大好きです✨このシリーズが長く続きますように🕊️ (3月12日 5時) (レス) id: 2ec7772a57 (このIDを非表示/違反報告)
和三盆(プロフ) - 飴玉くんさん» ありがとうございます！彼女は立場も力も弱い人間なので、ずる賢く生きる必要があるんですよねぇ。 (3月5日 17時) (レス) id: 3efe28aec7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和三盆 | 作成日時：2023年12月8日 15時
