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18時30分を少し過ぎてから、
俺と拓弥はようやく上がれた。
二人でスタッフルームに入ると、
とっくに休憩が終わっているはずの稜雅と、
オープンの太陽が座っていた。
海「稜雅早く戻れよ(笑)」
稜雅「だって雑貨暇じゃん。
秋穂さんもいるし、何とかなるだろ」
海「…まぁいいけど、薫に怒られるなよ?(笑)」
俺の忠告に、稜雅は適当に返事をした。
拓弥「…小春、来てたよな?もう帰ったの?」
太陽「うん。Aさんもその後すぐに帰ったで」
俺と拓弥はカフェスペースにいたから、人の出入りは確認している。
だけど、あの二人を見かけていない…ってことは。
海「裏口から出たのかな」
二人とも、いつもは裏口使わないのに
なんか変だな…
拓弥「じゃあ、俺帰るわ」
海「早っ」
見ると、拓弥はすでに身支度を済ませていた。
拓弥「…さくらんとこ行ってくる。お疲れ」
そして、彼は足早にスタッフルームを出て行った。
稜雅「愛する人がいると変わるもんだなー」
海「お前誰だよ(笑)」
一気にオヤジ臭くなった稜雅に笑って、俺はエプロンを外し始めた。
太陽「あ、あのさ……稜雅に聞きたい事あんねんけどさ」
稜雅「んー?」
太陽「………Aさんのこと……好きなん?」
稜雅「……
………え?」
今、確実に時が止まったような感覚がした。
全員が動きを止め、俺と太陽の視線が稜雅に注がれる。
稜雅「……いやいやいや!ちょ、何いきなり!なんで!?」
太陽「…Aさんとお祭り行ったん、稜雅やろ?」
稜雅…?
なんで太陽はそう思ったんだ…?
俺は自分が動揺していることに気づき、それを隠そうとロッカーへ向かった。
稜雅「え、行ってないんだけど…
つーか当日はお前と一緒にクローズだったろ!(笑)」
太陽「えぇ!?じゃあ誰なん!?誰がAさんとお祭り行ったん!?」
稜雅「俺に聞くなよ!つーか落ち着け!」
海「…俺」
ロッカーに体を向けたまま、俺はハッキリとそう言った。
少しだけ騒がしかったスタッフルームが静まり返る。
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まっちゃ(プロフ) - こなたさん» コメントありがとうございます!楽しんでいただけて嬉しいです!ありがとうございます!更新率上げて頑張ります(^-^) (2017年11月4日 22時) (レス) id: 660af00ab9 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃ(プロフ) - 繭さん» いつもコメントありがとうございます!ついに出ました!笑 楽しんでいただけて嬉しいです(^-^)! (2017年11月4日 22時) (レス) id: 660af00ab9 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃ(プロフ) - sunpoi5さん» いつもコメントありがとうございます!ありがとうございます!笑 更新率上げて頑張ります! (2017年11月4日 22時) (レス) id: 660af00ab9 (このIDを非表示/違反報告)
こなた - うわぁあぁあ胸が苦しい(´;ω;`)続きが気になります(´;ω;`)次の更新楽しみにしてます! (2017年11月4日 18時) (レス) id: a114777cf8 (このIDを非表示/違反報告)
繭(プロフ) - 出ましたねついに小春ちゃんの本性が!!!!!この後どうなって行くのか本当に楽しみすぎますヽ(´▽`)/♪!!! (2017年11月4日 0時) (レス) id: a47fa469bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まっちゃ | 作成日時:2017年9月26日 18時