Message Part4

１６話　本当は ページ34

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夏祭りから数日後、私はオープンで出勤した。


二階への階段を上がっていると、スタッフルームからやけに騒がしい声が聞こえる。


　

A「おはよ…」


　


薫「あーもう！！何なのほんとに！！何様なの！！」


　

その騒ぎの正体は、薫だった。


薫は、椅子に座って唇を尖らせている。


どうしたんだろう…


　


太陽「Aさん、おはよう」


　

A「おはよう……どうかした？」


　

同じくオープンの太陽くんに、小声で事情を聞いてみる。


　


太陽「悠斗さんと喧嘩やって」


　


A「そうなの？」


　


薫「理解してくれてると思ってたのに！！

Aちゃんおはよう！！！」


　

A「怒ってても挨拶はしてくれるんだ…(笑)」


　


ガチャッ


スタッフルームのドアが開くと、海が出勤してきた。


　


海「おはようございまーす」


　

太陽・A「おはよー」


　

薫「あ、おはよ…

そっか。海と晃一はもう夏休みかー」


　

海「そ。だから週5」


　

薫「あんたバイト漬けでいいわけー？大学生なんだから遊びなよ」


　

海「別にいいだろ。特にやることないし」


　

どうりで会う機会が多いと思った。


　
世間はもう夏休みかぁ。


　


A「…でさ、喧嘩の原因は何？」


　

私は太陽くんに再び小声で尋ねた。


　

太陽「実はな、」


　
薫「あのね！！毎年祭りの日はオンクロって悠斗には話してたのに、

去年からの約束忘れたのかって、昨日！！昨日だよ！？

もう祭り終わってんのに言われて！！」


　


太陽「え？約束したんなら話は別やない？(笑)」


　


薫「………これだから男は(怒)」


　

太陽「え、何で俺怒られてんの？(泣)」


　

涙目の太陽くんに、私は苦笑いするしかなかった。


　


薫「大体ねぇ！！一年前の約束覚えてるとか！お前は女子か！！」


　


A「悠斗さんもきっと、薫とお祭り行きたかったんだよ」


　


薫「……そう？そんなに行きたかったのかな…？」


　


太陽「めっちゃ単純やな…」


　


薫「はぁーあ…お祭り行けばよかったかなぁ」


　


A「言ってくれればシフト交換したのに」


　


海「え？A、夏祭りの日デートって言ってなかった？」


　


A「は！？」


　

な、何言ってんのこの人！！


てかそもそもデートのつもりなかったけど！？


　


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