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予想外の発言に、私の思考は完全に止まった。
その言葉に、どんな意味が含まれているのか。
今は正直分からない。
晃一「過去とか…別にどうでもええねん」
“過去”。
確かに晃一はそう言った。
もしかして……何か聞いたのかな…
晃一「俺は……今のお前と―――」
ガチャッ
小春「Aちゃん!」
ドアが開いた音がして振り向くと、小春ちゃんが立っていた。
A「ど、どうしたの?」
小春「心配で…居ても立っても居られなかったから…」
あの場に小春ちゃんもいて、私が取り乱したところを目撃している。
小春ちゃんの目は涙目だった。
そんなに私のことを心配してくれていたんだ。
A「ありがとう。もう、大丈夫」
晃一「小春」
さっきの柔らかいトーンとは違い、その晃一の一言で一気にスタッフルームが冷たくなる。
晃一「…しばらく来んでええから」
小春「…何で?」
小春ちゃんはショックを受けているみたいだった。
晃一…どうしたのかな…
晃一「拓弥がすずらんでちゃんと働いてることはもう分かったやろ。
あとは俺らに任せてええから」
小春「……」
小春ちゃんは、怒りに満ちた顔で晃一を睨んでいた。
こんな顔、見たことない…
小春「…晃一くん、何にも変わってないんだね」
小春ちゃんは、そう言い捨ててスタッフルームを出ていった。
A「ちょっと。せっかく心配してくれたのに、あんな言い方ないでしょ?」
晃一「……お前に話したいことあんねんけど」
A「…な、何」
晃一「…一杯付き合って」
晃一は、いつかのように私のTシャツの襟部分を掴んだ。
―――――
――――
―――
二人で近くのコンビニでお酒とおつまみを買って、公園に来た。
祐基とたまに寄り道していた、あの公園だ。
ベンチに座って、二人で乾杯する。
私は、左側に晃一の体温を感じつつ、レモンサワーを一口飲んだ。
A「話って、何?」
大体予想はつく。
きっとこの前のことだろう。
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まっちゃ(プロフ) - こなたさん» コメントありがとうございます!楽しんでいただけて嬉しいです!ありがとうございます!更新率上げて頑張ります(^-^) (2017年11月4日 22時) (レス) id: 660af00ab9 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃ(プロフ) - 繭さん» いつもコメントありがとうございます!ついに出ました!笑 楽しんでいただけて嬉しいです(^-^)! (2017年11月4日 22時) (レス) id: 660af00ab9 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃ(プロフ) - sunpoi5さん» いつもコメントありがとうございます!ありがとうございます!笑 更新率上げて頑張ります! (2017年11月4日 22時) (レス) id: 660af00ab9 (このIDを非表示/違反報告)
こなた - うわぁあぁあ胸が苦しい(´;ω;`)続きが気になります(´;ω;`)次の更新楽しみにしてます! (2017年11月4日 18時) (レス) id: a114777cf8 (このIDを非表示/違反報告)
繭(プロフ) - 出ましたねついに小春ちゃんの本性が!!!!!この後どうなって行くのか本当に楽しみすぎますヽ(´▽`)/♪!!! (2017年11月4日 0時) (レス) id: a47fa469bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まっちゃ | 作成日時:2017年9月26日 18時