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―――――
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―――


 


翌日、私は休みだったので、オープンシフトで仕事終わりの太陽くんと待ち合わせして病院に向かった。


 


駅からすぐ近くの大学病院。


 

受付を済ませ病室に向かい、ドアの前で立ち止まる。


 

なんだか足がすくみそうだった。


 


太陽「……大丈夫?」


 


私の様子に気づいた太陽くんが、声をかけてくれた。


 


A「…うん、ちょっと緊張しちゃって」


 


脈が大きく波打ち、少し手が震えた。


 


私を心配してくれたのか、太陽くんは私の右手をキュッと握ってくれた。


 


太陽「…大丈夫やって」


 


私の不安を包み込んでくれるような笑顔。


少しだけ気持ちが軽くなった気がした。


 


太陽くんは手を離し、病室のドアを開けた。


 


 


さくらさんは、眠っていた。


 


 
顔だちが整っていて、すごく綺麗で…


 


おとぎ話の眠り姫は実在するんだなって思ったくらい…


 


太陽「…さくら、久しぶり」


 


太陽くんが、ベッドに近づいてさくらさんに話しかけた。


 


私は、ドアの前から動けない。


 


太陽「今日な、Aさんも来てくれたで。

いつも頑張って働いてて、暗かったすずらんが変わりつつあるんや。

さくらにも早く見せたいなぁ」


 


太陽さんは、涙声だった。


 


それにつられて、私の頬にも涙が零れ落ちた。


 


 
太陽「最近、結構暑なってきたなぁ。

もうすぐ夏って感じでワクワクすんねんけど、

さくら、夏好きやったっけ?」


 


声をかけ続ける太陽くん。


 
私は、一歩踏み出した。


 


A「……さくらさん…」


 


 
私はゆっくりと、


 
一歩ずつ、


 
さくらさんに近づいた。


 


A「……みんな、さくらさんが帰ってくるの待ってます…


絶対…帰ってきてくださいね!」


 


私はたまらず、ベッドを離れ病室を飛び出した。


 


苦しい…。


 


さくらさんの顔を見るのがつらくて…


 


涙が止まらなかった…


 


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はるか(プロフ) - Aya//3さん» 思い出していただけて嬉しいです(;o;) とんでもない亀更新ですがどうぞよろしくお願いします! (2017年7月30日 20時) (レス) id: cd8a1ba0e9 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - 繭さん» コメントありがとうございます!わぁ覚えてくださってるんですね( ;∀;) もう少し先なので、更新頑張っちゃいます!(笑) (2017年7月30日 20時) (レス) id: cd8a1ba0e9 (このIDを非表示/違反報告)
Aya//3(プロフ) - まっちゃさん» ありがとうございます* 設定とか全部思い出せました(笑)続きが毎回楽しみです!! (2017年7月27日 23時) (レス) id: bcc21e66fd (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 大好きな稜雅君のターンが早く来ないかと毎回ワクワクしてます(^o^) (2017年7月26日 19時) (レス) id: a47fa469bb (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃ(プロフ) - Aya//3さん» もちろんですよ( ;∀;)そうなんですか!!読ませて頂きます(^-^)! (2017年7月20日 21時) (レス) id: 660af00ab9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まっちゃ | 作成日時:2017年7月8日 23時

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