最強二人組 ーThe secondー 【音駒】

▲出会い,37 ページ15

▲出会い



孤「Aってさ
　 なんか不思議なんだよね」


『えっ、！何それ
　それ言うなら、俺は研磨の事、不思議に思う』


孤「そう？でも俺がAに話しかけるなんて
　 今でもびっくりしてる
　 本当に興味だけで声かけたんだなって

　 多分これからも今でも、自分から積極的に話しかけるのは
　 Aで最後だと思う」


『そりゃあ光栄、』


孤「さっきのクロみたい」


『えー、本当、やだあー、』


孤「Aは良くも悪くも吸収しやすいから」



高校最初の春

新しい高校
新しい土地
新しい制服
新しい部活
全てにワクワクしてた頃

教室がたまたま一緒だった
孤爪に話しかけられた



孤「俺、孤爪研磨、君の名前は、？」



途切れ、途切れでたどたどしい
人見知りなんだろうなとか、
可愛い人だな、が第一印象

この時点でもしかしたら
好きになってたのかも知れない



『俺、猟瓢A、
　なにか用か？』


孤「えっと、と、と、」


『と？もしかして、友達？』



おどおどとしながらも
コクンと頷く孤爪



孤「なってくれない、かな、」


『ん、いいよ、ほら』



そう言って孤爪の小指を絡まる



『今日から友達ィー』


孤「うん」



あれからよく一緒に居るようになった
いつの間にか孤爪呼びが研磨呼びに変わってたし
朝も自然と一緒に行くようになったし
お昼も一緒に食べる

他にも友達は居る、勿論
虎とか福永とか、他のクラスメイトとか
でもそれは部活に入ってからだった



『研磨って何部に入るの、？』


孤「バレー部」


『バレーか、俺も少しやってた、』


孤「ほんと、？」


『本当、本当、
　体力作りで練習に紛れてた』


孤「Aは？」


『んー、じゃあバレー部、』


孤「中学の頃入ってた陸上は、？」


『飽きた』


孤「飽きたってぷぷっ」



あっ笑った

可愛い、そう思った
ずっと一緒に居たい、心地良いって思った

男にこんな感情を抱くのはおかしいかも知れないけど
なんか一緒にいたい、楽しいって思う

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