嫉妬とか独占とか愛情とか

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「…そんな優しい言葉かけんといてや」



泣き虫な俺の悪い癖がでそうで、

いやもう出とるんやけどさ。

さっくんの優しくて柔らかい温もりに触れて、瞳から雫がこぼれ落ちる。

俺より背の低いさっくんの胸の中で、大人気なくよく分からんこのモヤモヤする気持ちをぶつけて泣いた。



「ごめん。服濡れちゃったなぁ」



気付いた時にはさっくんの服は俺の涙で濡れとって。
体を離せば、俯いてそう吐いた



「そんなの全然いーよ！気にすんなってにゃはは！」



豪快に笑うさっくんの明るさに少しだけ、雲が晴れたような気がした



「俺さ今のこぉじを1人にしたくない。だから、俺の家来ない？？」

「いや！大丈夫やで？そこまでせんでも。明日皆で撮影もあるからそこで会えるし」

「やだ！心配だもん。泊まってけばいいし。ほら、行くよ」




ほんまは

ほんまはね、1人でいるのはちょっと嫌やったから
さっくんのお誘いめちゃくちゃ嬉しかったんよ


そう言って俺の腕を引いて歩き始めるさっくんの後ろ姿を見ながら、

今しょったは何しとんのかな

ご飯は食べたんかな

誰かと居るんかな




…なんて考えとる俺は、この沼から当分は抜け出せそうにないと悟る。


__



それから数分歩けば、さっくんの家に着いて

シャワー浴びてきな〜！なんて元気よく言われたからお言葉に甘えとったら、出た時には タオルと着替えが用意されてあった。


さっくんの服、俺入るんかな？ってちょっと失礼なこと考えるけど オーバーサイズだったみたいで 意外と着れた。

さっくん身長弄りしてごめんな



「こぉじ出た？」

「出た〜ありがとうな」



ひょこっとリビングから顔を出して近寄ってきたさっくんの声掛けに答えると、頭を撫でられた



「……んわ！こぉじ俺と同じ匂いする！！」

「そらシャンプーとか借りたからなぁ」

「なんか、めっちゃいいね。

俺もシャワー浴びてくるからそっちで寛いで待ってて〜マッハで終わらせてくるから！」



1行目を零すように呟いてから、親指を立ててグッとポーズをして慌ただしくその場を去ったさっくんに 手を振った。


マッハで終わらせてこんくてええのに。

くすり とさっきの佐久間君が可笑しくて思い出し笑いをしてからソファに移動した

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