嫉妬とか独占とか愛情とか

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「次、何処か行きたい所ある？」


お揃いで買ったネックレスを揺らしながら、小首を傾げ俺に問うしょっぴー。


ふふ と 笑みを零してから頭を巡らせた。


「あ！俺、水族館行きたい！！」


実は密かに憧れとった。水族館デート。

ド定番だとは思うけど、俺はちゃんとカップルみたいな事をしょっぴーとしたい。



「あー、水族館ね。」

そう言えば、腕時計を確認した彼は 少し眉を下げてから、俺の方に向き合った



「…今から行くのは遅くね？」



慌てて自分も時間を確認すれば、時刻はもう18時を回ろうとしとった。


「あ” …確かに、、」


しょっぴーと憧れのデートを実現させれると思っとったから、わかり易く肩を落とした。



「ふは、落ち込みすぎ。次の時行けばいーじゃん。」


その何気ない一言に、俺は何故か凄く感動してもうて

”次”

そっか。しょったはまた俺とデートする事考えてくれとるんや。

温かいものが胸に一気に流れ込む。



「うん！！行く！！約束やで？」



小指を立てて、しょっぴーの目の前に持っていく

嫌々言いながらも、頬緩ませて 俺の小指に自身の小指を絡めてくれた。



「ん、約束。」




自惚れてええのかな。俺ら、ちゃんとカップルやんな？


…愛に性別とか関係ないもんな。





＿＿＿




辺りはすっかり暗くなっていて、イルミネーションの明かりが1層際立つ。

しょっぴ は ポケットに手を突っ込んで俺の右隣を歩く。

ほんまは繋ぎたいけど、世間体を気にしたら勿論そんな事は許されんのは分かっとるから、我慢するけどな。


「夕飯、何処で食べよっか」



予定をしっかり決めているのではなくて、クリスマスを一緒に過ごす と言う事だけ決めて、行き当たりばったりな感じが しょっぴーらしくて くすりと笑ってまう。



「うーん…」



腕組みをしながら、頭の中に幾つかお店の候補を並べてみる。




と、その時 、後ろの方から小声で話す声が耳に入ってきて


”ねぇ、あれ渡辺君と康二君じゃない！？”

”ほんとだ！？え、何処か行くのかな？”

”声かける？”

”無理無理！！遠目で見てようよ！”



現実に戻された感覚やった。

その子達を筆頭に、徐々に俺らの存在に気づき始めた人が増えてきて

目線が一気に集中する。



「…康二、ケーキでも買って家帰ろ」


耳元でそう呟いたしょっぴーは、俺の腕を引いて人混みを掻き分けて速度を上げて歩いた

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