嫉妬とか独占とか愛情とか

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そして24日の夜。

スマホで時間を確認すればポッケにしまい、足を早める。


壁に寄りかかって、スマホに目を向ける姿が目に入り声を出した



「さっくん！！ごめん、お待たせ！」


その瞬間、勢いよく顔を上げたさっくんが此方を見ると満面の笑みを浮かべて手を振った


「こぉーじぃ！！こっちこっち〜！」


…いつものようなキャラTやなくて、オーバーサイズの服という訳でもなくて。


いつもと違うスタイリッシュなその格好に、少しだけドキリとした



「何や、いつもと雰囲気ちゃうやん！」

「にゃはは！でしょ？ちょっと張り切った！」



そう言えば仁王立ちをしたさっくんは、じゃあ行こっか と 俺の手を引いた。




「…恋人だらけやなぁ」

「そりゃ、クリスマスイヴだからね！」



今しょったが何処に居て誰とすごしとるのか、俺は全く知らん。

俺らは恋人という肩書き だけで、ほんまに付き合っとるのか不安になる。




ふんふん と鼻歌を歌っとったさっくんが足を止めれば、そこは見ただけでも分かるような高そうなレストランで。




「え！？もしかして此処！？」

「そう〜！奮発しちゃった。」



＿＿


「予約してた佐久間です」

「佐久間さんですね。お待ちしておりました。」



ウエイトレスさんに案内された席に、目をキョロキョロさせながら座り込む。



「こぉじ、乾杯しよ！」

「お、おん！かんぱ〜い！」



カチン とグラスがぶつかる音が鳴る。


窓側の席に、隣同士に2人で座る。

夜の景色はイルミネーションでキラキラとしとって、眩しかった。



「こぉじ、今日は来てくれてありがと！」

「いやいや！こちらこそやで！誘ってくれてありがとうな。」

「にゃは！こぉじと過ごしたかったからさ。」

「イヴなんて大事な日やのに俺で良かったん？」

「だからこーじが良いんでしょ！！」

「？そっかぁ〜。嬉しいな。」

「…翔太は？過ごさないの？」

「あー…、25日空けといてって言われてん！せやからさっくんのお誘い断ってしまったんよ、」


俺がそう言った瞬間に、一瞬だけ顔を歪めるさっくん。

心配になって、もう一度顔を見直せば笑顔のさっくんがもう既に戻っとって。



「そっか〜！良かったじゃん！」



少し疑問に思ったけど、気の所為かもしらんし特に触れへんかった


「うん。ありがと！まさかしょっぴから誘ってくれるとは思ってへんかったから嬉しくて」

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