三代目J Soul Brothers*短編集 3

花*º広臣 ページ44

「Aが今日、今まで流してきた涙も、今まで隠してきた涙も。全部無駄じゃないと思う。」




そっと顔を上げたAに、言葉を続ける。



「だって、完璧な人間なんてこの世に１人もいねぇじゃん？だからさ…心配すんな、大丈夫だから。」





ゆっくり…Aの笑顔の種、また一緒に育ててこう─。






「…臣くん」





少し涙混じりの声で俺を呼ぶA。





その声に愛しさを覚え、返事をする。





「私…強くなるね。もう、逃げない。




誰に裏切られたって、私には臣くんがいるもんね。」





今まで見た中で一番綺麗な笑顔を見せたA。






そんなAをそっと抱き締めた。






「臣くん、大好きだよ」







「俺は、愛してる」






ほら、こうして２人、また笑い合えるんだ。







どんな辛いことがあっても、俺らならきっと大丈夫だから。





笑う度に増える、俺らの笑顔の花。





永遠に、咲かせ続けていこう。






*end*

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