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こんなこと、以前の自分だったら思いつきもしなかった。
料理をする、さらに言えばお菓子と言われるようなものを作ろうと思うなんて。
買ってきたものの入った紙袋を置くと、自分で苦笑した。
ボウルにふるい、スケール、ケーキ型、ゴムベラ、そしてスパチュラ…
泡立て器は電動の方が絶対にいいと同僚の彼女が力説するものだから、そういうものかと思って一番安かったのを買った。
事足りるのか少しだけ不安だ。
一揃い、テーブルの上に並べてため息をつく。
昨日買った砂糖と小麦粉もそのままテーブルに並んでいる。
傍にあるラム酒の小瓶とバニラエッセンスは探すのに苦労した。
冷蔵庫の中には真っ赤なイチゴに生クリーム、そしてバター。
これで材料は揃ったはず。
腕まくりをしてテーブルの上を睨みつける。
時刻は８時を半分回ったところ。
とりあえずこのスポンジってやつを焼いてみなくちゃならない。
本を広げて、手順を確認する。
「えーっとまずは下準備？小麦粉を２回ふるいにかけるっと…」
卵を割るのに失敗したり、量りながらバターを切るのに手間取ったりして気づけばあっという間に９時を回っていた。
予め温めておくと書いてあったオーブンレンジはもう随分と前に熱くなっている。
にもかかわらず、まだ材料は混ざってもいない。
「あーもー…メンドクセー」
思わず本をバタンと閉じた。
こんなことなら仕事の方が何倍もマシだと思う。
それでも、ふと相葉さんの顔が頭をよぎって再び本を開いた。
「慣れないことは時間がかかってもしょうがない…か」
相葉さんが淹れてくれるコーヒーとオレが作ったケーキ。
それを一緒に口に運ぶところを想像してやる気を奮い立たせる。
「とりあえず、最後までやってみなきゃ…な」
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LILY(プロフ) - みーこさん» ありがとうございます（≧∇≦）私自身も懐かしく思い出しつつ、いろんな二人に助けられて書きました♪一緒に思い出していただけてうれしいです♪ (2016年7月27日 13時) (
レス) id: dfadfa6def (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - the mansionも超懐かしい。良い作品ですよね、本当に。 (2016年7月26日 12時) (レス) id: 5ae3e13203 (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - この二人の空気感、ホント好き。(*´∀`)♪ (2016年7月26日 12時) (レス) id: 5ae3e13203 (このIDを非表示/違反報告)
LILY(プロフ) - ちえさんさん» ちえさん、こんにちは！お祝いありがとうございます（≧∇≦）夏の不思議な恋物語、好きだと言っていただけてとってもうれしいです♪ちょっと雰囲気のあるお話かな、と思っているので。追いかけて羽ばたけた彼の成長もお届けできてよかったです。また機会があればぜひ☆ (2016年6月22日 3時) (レス) id: ec7070c826 (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - こんにちは。三周年おめでとうございます(*^-^*)。いつも素敵なお話をありがとうございます！a tale of booksシリーズ、大好きなんです。嬉しかったです。また是非続きをお願いします。 (2016年6月21日 18時) (レス) id: 788fd5506f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：LILY
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/Colorfulstory/
作成日時：2016年6月2日 5時
