8/15 PM2:30 竹林ｰ奥 ページ13
A「……珍しいね
不二子さんがただの真珠と銀に興味を持つなんて」
Aの言葉にキョトンとすると、途端に不二子は可笑しそうに笑いだした
不二子「やぁね、A
私だってこれだけじゃ、惹かれないわよ
……さっきかぐや姫のお話ししたの覚えてる？」
A「う、うん……」
不二子「かぐや姫はね
沢山の求婚者がいたんだけど
その中でも熱心な五人に声をかけて、自分の求める物を持ってきたら求婚に応じるって言ったの」
A「昔にも不二子さんみたいな人がいたんだね……」
不二子「ﾌﾌ、美女の特権よ」
魅惑的な笑みを浮かべながら不二子がそう言うと、後ろから近づいて来たルパンが話を引き継いだ
ﾙﾊﾟﾝ「その求める物ってのは五つ
・仏の御石の鉢
・蓬莱の玉の枝
・火鼠の裘
・龍の首の珠
・燕の産んだ子安貝
結局何一つ本物を持ってこれた奴はいなかったが、"蓬莱の玉の枝" これを取りに行った男は見つけられないからといって自身で作ってたものをかぐや姫に渡したと言われてる」
A「ってことは、そのなんちゃらの枝ってやつは……」
ﾙﾊﾟﾝ「現実に存在しうるもんだってことだな」
不二子「かぐや姫が求めた一つ 蓬莱の玉の枝
根が銀、茎が金で実が真珠
……ﾌﾌ、素敵と思わない？」
うっとりとした表情で不二子はAに同意を求める
ﾙﾊﾟﾝ「そう考えたら
この鉢も"仏の御石の鉢"として献上された鉢って可能性もある……
ま、とにかく行ってみなきゃ始まらねぇ
御門って言ったっけか?
悪いがこれを見つけた所を教えてくれっか？」
御門「え、あ…… はい」
五ェ門に手当てをしてもらいながら、ルパンに声をかけられたその女性は小さく頷くのだった
8/15 PM2:15 竹林ｰ祠前→←8/15 PM2:10 竹林ｰ奥
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作者名：ピスピス | 作成日時：2019年5月8日 2時
