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交差する犯人像 ページ14

閉まった扉を少しの間見つめると、妃はため息を付きながら向きを変えた




妃「……まだいたのか?」






いつの間に戻ったのか、隠れていた茨木は音もなく奥の部屋から出ると 妃の椅子に座って意味深な笑みを浮かべながら妃を見ていた






茨木「さすがの猛獣も妹には甘いってか?」





妃「……フン

式部は?」




茨木「他の候補生のチェックに行ったんじゃねぇか?


全く忙しい奴だ」




妃「アンタが仕事しないからね」






妃はため息をつきながら珈琲をつぐ






茨木「失礼だな、俺だって仕事してるさ」





妃「……それは、与えられた仕事か?」






そう言って振り向き様に探るような妃の視線に茨木は目を細めながら言った





茨木「……何が言いたい?」





妃「別に

ただ、さっきアンタが言った通り
アタシは妹 ……いや、家族にはこの上なく甘いの


アタシの子達にこれ以上手を出す奴は容赦しない」





殺意のこもった言葉が茨木の肌をピリピリと威嚇する

すると、先程まで緩いカーブを描いていた茨木の瞳が挑発するように鋭く妃に向けて開かれた






茨木「さすが『元』相棒
その殺気だけで犯人、自主するんじゃねぇのか?」





妃「茶化してんのか?」





茨木「まさか」







白旗をあげるように両手を上げながら立ち上がる茨木


そのまま妃の横を通りすぎると扉を開け、ゆっくりと部屋から出ていこうとして ピタリと止まると、そのまま振り返らずに言葉だけ残して去っていった








茨木「今回の事件
やり口が中途半端だと思わないか?

証拠が殆ど残さない事件にしては、事件事態は後遺症も残らないほどの暴力と安静にしとけば治る異物混入



まるで、少しの間だけ何かから遠ざけるようなやり口だと俺は感じた




……家族を守るのも良いが 間違えるなよ?」








妃「……」







バタンと扉が閉まり、再び部屋には静寂が戻るのであった…

二つの人影と2本の銃→←相思相愛(後)



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和美/美香 - ピスピスさん» いえいえ。いえ、どういたしまして。どういたしまして零君。また新しい作品頑張ってください。完結おめでとうございます。失礼しました。 (2019年11月11日 7時) (レス) id: 1f2c06e01c (このIDを非表示/違反報告)
ピスピス(プロフ) - 和美/美香さん» 和美/美香様☆ お待ちいただきありがとうございました!やっとこさの終了です。和美/美香様にはずっとコメントをいただいて本当に支えていただきました。ありがとうございました!降谷「皆を代表して、和美/美香さん 本当にありがとうございました」 (2019年11月10日 20時) (レス) id: f40ecb7ebb (このIDを非表示/違反報告)
和美/美香 - ピスピスさん» 大丈夫ですよ!11月11日待っています。分かりました、了解です!陣君嬉しそう。研二の馬鹿!恥ずかしいの!ご、ごめん景光。零君、航さん助けて! (2019年11月1日 10時) (レス) id: 1f2c06e01c (このIDを非表示/違反報告)
ピスピス(プロフ) - 和美/美香さん» 和美/美香様☆ お返事、そして更新遅れてしまい申し訳ありません! お知らせで書いたように少しだけお時間をいただくことになりました!待っていただけると幸いです!松田「♪」萩原「な〜に?(笑」景光「なんだ、呼ばれてないんだ(悲」 (2019年10月31日 20時) (レス) id: f40ecb7ebb (このIDを非表示/違反報告)
和美/美香 - ピスピスさん» もういや////好き。研二!!え!そんな。呼んでないよ!読んでないからね景光! (2019年10月29日 16時) (レス) id: 1f2c06e01c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぴすぴす | 作成日時:2019年8月18日 12時

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