plus one 【警察学校時代】

心配 ページ36

景光「虫…… 歯？」




景光の言葉に申し訳なさそうに頷くA





萩原「で、でも 妃ちゃんは『医者』にって…」




降谷「だから "歯"医者 だろう

あと、教官をちゃん付けするなよ」




松田「ってことは、麻酔も…… ﾊｧ〜」





大きなため息をついて、そのまましゃがみこむ松田






伊達「そんなに酷かったのか？」





A「親知らずもあって……」




萩原「なら、なんでチョコレートなんか欲しがるんだよ？」




A「や、それとこれとは別……


五人「「「「「 別じゃねーよ 」」」」」







五人の突っ込みに恐れるように耳を塞ぐA






松田「ﾊｧ…… ったく…」

A「ｺﾞ,ｺﾞﾒﾝ」



萩原「あとでチョコレート代請求するからな？」

A「え"!？」



景光「ま、治ったなら良かったな！」

A「景光ぅ……」



伊達「ﾊﾊｯ、そうだな！

ほら、食べ過ぎるなよ？」

A「伊達様…」






やんや やんやとしながら、四人は教室から出ていこうとすると…





降谷「お前達、何処にいくつもりだ？」






四人「「「「 …… 」」」」

A「？」






降谷の言葉に四人はピタリと止まり、萩原、松田は冷や汗をかきだした






降谷「午後の講義をサボったんだ

そのまま帰す訳ないだろう？」



ニコリと笑う降谷にAは慌てて宥めるように優しく声をかけた





A「で、でも降谷 四人はｱﾀｼのために…」




降谷「言っとくが、Aも休んだんだから四人と同じだからな？」




A「え"!?」






驚くAに「当然だろう」と腰に手をあてる降谷


その後ろで萩原達がニヤッと笑うと、直ぐ様Aに手を回して引きずって行った






松田「さ、行くぞ」


萩原「一名様 地獄へご案内〜」


景光「一緒に頑張ろうな」


伊達「楽しくなりそうだな！」




A「やだぁぁぁぁぁぁあ…… 」









Aの悲鳴が小さくなり、ﾊﾟﾀﾝと扉が閉められ部屋に静寂が戻る







降谷「……やれやれ」







降谷は小さくため息をつくと、ふと チョコレートの山を見て 自分のポケットに手を伸ばした








降谷「……ちゃんと歯磨きしろよ」






そう言うと、小さな袋に入った(無糖)クッキーをチョコレートの山にそっと忍ばせるのだった…

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