警視庁捜査一課 ▼第3係▼ ２

真太郎の見解２ ページ49

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車に戻った3人。




「──やはり心配されてましたね」




真太郎の言葉に後部座席の隆二はうんうんと深く頷きかけ、我にかえる。




「待った！ それって当然なんじゃないんすか？」




隆二の反応は真太郎にとって想定内だった。




「犯人じゃないなら当然だ。
けどもし彼が犯人だとすると、性格上、動機を盾に正当化するでしょう──」




真太郎は言う。


頭の良い人は自分の意と反する事を言われると怒ったり持論を述べる傾向にある、と。




「仮に彼を犯人と想定して、カマをかけてみたんです。

何年も勉強を重ねた彼になんの専門知識も無い小南さんが心理を読んだと知ったらどう思うか」









「………………やっぱバカにしてます？」





亜子はまずそこが引っかかるようだ。




「あ〜、だからあんな壊れたみたいにテンション高かったのか！」




隆二の一言に








「それはバカにしてますよね！」




人のことだと肩を弾ませ笑う亜子。



もう完全に3係の一員だ……。真太郎は複雑に思いながらも話を戻した。




「あからさまにムキになるんじゃ4件の殺人が無駄になります。


───僕には解る。
彼にはそれを対処するまでに“間”があった！」




どうやら布川には専門家にしか分からないボロが出たようだ。

その分析に亜子はいつかの例えを持ち出した。





ハッ！！




「心配─ムキになる─心配



ようするに！

裏の裏！おもっ、」




バフッ





腕を回し亜子の口を封じる隆二。何を言い出すか察しが付いたようだ。




「今回のその〜、表？は確かなんすよね？」


「勿論です。僕を甘く見ないで下さい」




誇らしげにチラリと微笑んで見せる真太郎。




「さすがだな」




そう言って亜子を離した隆二。



何するんですか！



亜子がそう言うより先に真太郎を見据える。




「じゃあ俺らは何としてでもあいつのアリバイを証明してみせるよ。

真犯人にもマスコミにも、好きにはさせない」




真っ直ぐな眼差しに逞しさを感じる亜子。




が、しかし──







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