18、不審者の乱入 ページ18
・
昨日休んだせいで仕事が山積みだった。今日も終電コースです。
後輩がミスった仕事を手伝って、見直しして、課長に出して。
課長の嫌味とセクハラに耐えながらも仕事して。
寝ようと思った時に知らない番号から携帯が鳴った。
『…はい』
「《ねぇ今家の前にいるんだけど鍵開けてくんない?》」
『誰ですか。無理ですおやすみなさい。』
そう終話ボタンを押した時、ガチャリと鍵が開いてサングラス姿の五条さんが入ってきた。
「お疲れサマンサ〜!」
『…七海から鍵借りたんですね。』
「え、七海合鍵あんの?術式で開けちゃった〜」
なにその犯罪術式。
あはは、と笑う五条さん。
全く笑えない。
そして勝手にソファーに座ってくつろぎ始めた。
本題を求めると「なんか冷たくない?」と言われたけど急に部屋にまで入ってきて優しくできるほど出来た人間ではない。
「最近忙しくてさ、こんな時間になっちゃったわけ。でもAも帰ってくるの遅いし丁度いいでしょ?」
『…遅すぎません?もう寝るんですけど。』
「じゃあお泊まりしようかな♡」
ダラダラと関係ない話を聞かされて30分、ようやく本題を話してくれた。
明日も仕事なのに〜要件済まして早く帰れ〜〜
「これから呪術師としてAは硝子の元でしっかりと反転術式について学んでよ。仕事辞めてもらうことになると思うけど。」
『ありがとうございます…?』
「お礼を言うのは僕たちの方だよ。その能力は特殊だからね〜」
やった、クソ会社からの解放!転職先が決まった。
いつからでも歓迎すると言ってくれた。
だから明日には辞表出して、七海みたいに人に迷惑かけないように1ヶ月引き継ぎして綺麗に辞めよう。辞めよう!
「ねーシャワー借りていい?」
『えっ、帰ってください。』
「もう終電ないし。」
『タクシー呼びます。』
「今日財布忘れた。」
『タクシー代出します。』
「嫌だAと仲良くなりたい。」
知らんがな。
財布から1万円札を3枚取り出して押し付けた。
…さあ帰れ。
「Aのことこんなに気になってるのに。」
『私は五条さんの事気になってないので。さようなら。』
なんとか五条さんを家から追い出してやっと就寝。
もう3時を過ぎていた。
辞表は明日書こう、もう今日はおやすみ。
・
1038人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さしす - とっても面白い!! 続きがきになる〜! 応援してます! (2022年5月26日 9時) (レス) @page49 id: 9bbdd85770 (このIDを非表示/違反報告)
森 - 作り込みエグいですね!いいなー! (2022年2月20日 14時) (レス) @page33 id: d826e852a9 (このIDを非表示/違反報告)
くまこ(プロフ) - emiさん» そう言ってもらえてすごく嬉しいです!ありがとうございます。もうすぐ続編へと移行しますが、そちらでもどうぞよろしくお願いします! (2021年9月25日 11時) (レス) id: 1b6f6e5afa (このIDを非表示/違反報告)
emi(プロフ) - このお話の雰囲気最高に好きです…七海と夢主ちゃんとの距離感も自然で素敵、時間がゆっくり流れてる感じがして読んでいると心が癒されます…お身体に無理のないよう更新されてください!楽しみにしております! (2021年9月25日 0時) (レス) @page43 id: 9ba5ed02ee (このIDを非表示/違反報告)
くまこ(プロフ) - ぬぬ@とかげさん» コメントありがとうございます! (2021年9月15日 16時) (レス) id: 7ddd39ac99 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:くまこ | 作成日時:2021年8月27日 14時