12、終電を逃した ページ12
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「その件は前の担当の七海さんにお願いしたはずなんですけど。」
『…ですから七海は退職してまして「だからってアンタにまた説明するのは嫌なのよ!」…すみません。』
急に七海さんの方が話がスムーズだった、と怒ってきた。
は?七海がいなくなって2年も担当してんだけど今更それ言う?
しかもその話に3時間。そりゃ仕事終わるわけないよね。
『最悪……』
走ったけど間に合わず、終電が行ってしまった。
最悪オブ最悪。
腹いせに七海に電話した。
『アンタの残した客がアンタの方が良いってキレてきたから終電逃した!』
ごめん、
めちゃくちゃ理不尽な電話だと自分でも思う。
でも腹が立ちすぎておかしくなってた。
「…駅ですよね。迎えに行きます。」
『いいよ、会社戻る…って切られたし。』
そこから何度電話しても繋がらず、本当に迎えに来た。
久しぶりに会ったにも関わらず笑顔ひとつない。おまけに変なサングラスしてるしどうしちゃったの。
黒い車の運転席にはスーツの男の人(運転手か?)、助手席に七海、後部座席には白髪の目隠しした男が座っていた。
「家まで送ります。乗ってください。」
『怖、知らない男の人についていけない。無理。歩いて帰る。』
「迎えに来いと連絡しといてワガママ言わないでください。彼は後輩の伊地知くん、この人は先輩の五条さんです。」
「これで知らない人じゃないでしょう。」とでも言いたいのか。
乗れるか、バカ。どこ連れて行かれるかわかんないじゃん。
「七海の彼女?こんばんは〜五条悟でーす。」
『こんばんは…AAです。彼女じゃなくて…友達?』
「今はもう友達です。」
こんなやりとりに、あはは、と笑う五条さんが「七海のせいでしょ?送ってくから乗りなよ。」と言ってきた。
なら七海の隣がいい、と言うと「それは無理。」と却下された。
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さしす - とっても面白い!! 続きがきになる〜! 応援してます! (2022年5月26日 9時) (レス) @page49 id: 9bbdd85770 (このIDを非表示/違反報告)
森 - 作り込みエグいですね!いいなー! (2022年2月20日 14時) (レス) @page33 id: d826e852a9 (このIDを非表示/違反報告)
くまこ(プロフ) - emiさん» そう言ってもらえてすごく嬉しいです!ありがとうございます。もうすぐ続編へと移行しますが、そちらでもどうぞよろしくお願いします! (2021年9月25日 11時) (レス) id: 1b6f6e5afa (このIDを非表示/違反報告)
emi(プロフ) - このお話の雰囲気最高に好きです…七海と夢主ちゃんとの距離感も自然で素敵、時間がゆっくり流れてる感じがして読んでいると心が癒されます…お身体に無理のないよう更新されてください!楽しみにしております! (2021年9月25日 0時) (レス) @page43 id: 9ba5ed02ee (このIDを非表示/違反報告)
くまこ(プロフ) - ぬぬ@とかげさん» コメントありがとうございます! (2021年9月15日 16時) (レス) id: 7ddd39ac99 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くまこ | 作成日時:2021年8月27日 14時