アドラブル・バランス【K.N】 (ページ3)

今日:15 hit、昨日:6 hit、合計:462,481 hit

3.見た目年齢ページ3

「まぁ、とりあえず社内探検してみる？」
「ナイス、潤くん！本社とやらをジックリ見てみないとね」

暫く静かに身を潜めていると、足音がどんどん遠くなっていき、結果的にはその男の人2人の声は聞こえなくなっていった。
...これで、良かったんだよね。

「おはよう、Aちゃん」
「あ、大野課長。おはようございます！」
「ンフフ。今朝も相変わらず早いねぇ」

コーヒーの用意をし終わってすぐに、広報部の目の前の廊下から今度は1人分の靴の音がしたと思ったら出社してきたのは、いつもはもうちょっと遅いはずの大野課長だった。

「大野課長も、今朝は早いんですね？」
「うん、今日はね？大阪支部から異動してきた社員がいるからさ」
「...あ、もしかして。さっきの人たち...」
「ん？もう異動社員たち見た？」
「あ、いや...見てはないんですけど、声が聞こえてきて。大野課長を探してましたよ？」
「え、マジ？」
「フフッ。はい、マジです」

「遅かったかぁー」って言って、もの凄く分かりやすく悔しい顔をしている大野課長。

いつも思うけど...大野課長って、ホントに30代？
20代前半にしか見えないんだよな。

「うっし！アイツら探しに行ってくるか！」
「はい、お気をつけて」
「ンフフ。お気をつけるねぇ」

「待ってろよー」って言いながら大野課長が広報部を出ていった瞬間から、たくさんな社員が出社し始めた。

「おはよ、高本」
「あ、櫻井さん。おはようございます」
「智くんは？何か今出ていってたけど」
「迷子を探しに行きました」
「...はっ？」

目をまん丸にして驚く櫻井さんも、これまたホントに30代？と疑ってしまうほど。
相葉くんだって私と同じ25歳だけど、私なんかよりも全然若く見えて下手したら学生にも見えてしまう。

......見た目年齢のポテンシャルって、計り知れないや。