学校の十四怪談【！】 (ページ3)

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ふと、肌に冷たいものを感じる。身震いするような寒さに目を開けた。

『……暗い…』

そこは見知った教室だった。
しかし、辺りは暗く窓の方を見てみると日がとっくに暮れてしまったのは確実だ。窓は一つだけ空いており、冬特有の刺すような冷たい風が肌に触れるのを感じた。どうやら私を起こしてくれたのはこの風のようだ。

消灯の時間までに警備員さんが気づいて起こしてくれる………なんて事は無かったらしい。悲しいかな、影が薄い人間は警備員さんにも忘れ去られるようだ。

憂いていても仕方ない。とりあえずこの煩わしい風の吹く窓を閉めた後に帰ろう。そう思って手提げバッグを持ち窓へ向かった。
その瞬間、カーテンが激しく揺れるほどの強い風が吹いた。月光に照らされた窓の近くに一瞬誰か見えた気がしたが、それはカーテンによって隠されると消えてしまった。

『え、今のって………』

私の頭がそれを幽霊か何かなんじゃないかと考えるまでそれほど時間はかからなかった。足の先から頭上までゾワッと鳥肌が立ち途端に不安になる。

落ち着きを取り戻すためにスマホを見ると、時間は20時30分だった。確か放課後は17時30分ぐらいだから……いったい私は何時間寝てたんだと、徐々に自分への心配の気持ちが出てくる。
半ば幽霊への意識を逸らすために無理やり時間や居眠りの事を考え、窓をピシャリと閉める。

早歩きで扉に向かい廊下に出ようと一歩踏み出すと、ドンと自分よりも少し大きい何かにぶつかった。

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