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藤川先生が戻ってきてデータを見る。
藤「ドリルくれる？あぁこれなら現場で気づかないこともあるかもな・・・」
冴島さんの状況を聞いたら、ダメだったみたい。
そんな中でも藤川先生は名取先生を気遣ってる。
雪「血圧落ちてます」
橘「ＩＶＲ室に至急連絡してくれ」
藍「ＲＥＢＯＡ使おう」
横「シース入れます」
白「灰谷先生、ＦＦＰ、ＲＢＣもう１０単位オーダーして」
灰「分かりました」
溜息をつき初療室をでていく名取先生。
白「えっ」
藍「ほっとけ」
＿＿＿＿＿＿＿＿
緋山ｓｉｄｅ
緋「赤ちゃんは、だめだった。頸管無力症だと思う。胎児の心拍は娩出直前まで確認できたけど、子宮口が突然開いて、間に合わなかった。初産だから検診で気づかなかったのは仕方ないと思う」
小さく頷く冴島。向こうの処置を終えた藤川が病室の前にいた。
緋「じゃ」
冴「ありがとう」
緋「赤ちゃん、助けてあげられなくてごめん」
冴「大丈夫、妊娠初期の流産は珍しいことじゃないしまたチャンスはあるから」
そう私を気遣う冴島に何も言えず、藤川の肩を叩き、病室から出る。
白「冴島さんは」
ＳＴＡＦＦＳＴＡＴＩＯＮで考え込んでいると白石が前に座る。
緋「うん、体は大丈夫」
白「そう・・・」
沈黙が続く中、横峯と灰谷が入ってくる。
横「やっぱ骨盤骨折の診断って難しいのかな？名取先生なら気づけそうだけど・・・名取先生出来るオーラ出してただけかな」
名「なに？そういう顔されるとなんか俺がやらかしたみたいでいやなんですけど」
横「だって・・・結構、まずかったよ」
名「結果、大丈夫だったんだからいいでしょ。まぁいい経験だよね、俺も落ち着いていつも通りやればよかったんだよなぁ。次からはそうするよ」
白「次はないのよ」
名「はい？」
白「私たち医者には次があるけど患者さんは命を落としたらもう次はないの」
怒って出ていく白石にたいして言い訳をする名取。
名「すみません、怒らせちゃいましたね」
笑いながら名取も出ていき、Aを全く見かけないと思い横峯に聞く。
横「あ、A先生、冴島さんが倒れた後、急にどっかいっちゃって・・・・」
急に？目の前に患者がいるのに？
どうしたんだろう・・・。
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作者名：隆佳 | 作成日時：2017年9月26日 23時
