heartbeat～コード・ブルードクターヘリ緊急救命３ (ページ4)

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白石side

緋「だいたいさぁ、あの研究はずっとあたしが続けてたのね・・・論文も書いてたし。それを取り上げるって酷くない？」

冴島さんが帰ったあと、私はフェローたちの活動表を書きながら酔っぱらった緋山先生の話を聞く。

メ「ねぇ何があったの？」

白「周産期医療センターっていう緋山先生がいたところで論文の報告会があって」

緋「教授はあたしを戻す気なんかないの。緋山先生は救命があってますよ、しばらくいたらいいんじゃないですかだって」

泣き出す緋山先生。

白「緋山先生のポジションにもう別の若い子が入ってたらしいの」

メ「あらら、若い女にとられたの」

緋「そうなのよ、若いのよ、可愛いのよ・・・何あれ！」

白「いやいや、怒るとこそこじゃないでしょ」

緋「白石、あんたがしっかりフェロー育てないからこんなことなるんだからね」

白「こっちだって、苦労してるの・・・見て、このレポート。フェロー三人の特性と指導方針を書けって。・・・こんなのひと月見たくらいじゃ分かんないよ。特に名取先生、この人ほんとわかんない」

名取先生には熱意が全く感じられないし・・・。

緋「藍沢、また一人すました顔して、あんたね半年後にAほったらかしてトロントとか絶対に許さないからね」

藍「悪い、電話だ」

緋「ごめん・・・あ、すごい。見てこれ」

そう言われ藍沢先生が座っていたソファーの前にあるテーブルを見ると、器用にナッツの殻が積み重なっていた。

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藍沢side

電話がかかってきて外に出る。

電話の主は新海から。

新『奏ちゃん一過性の昏睡でさっき入院した。浮腫が酷い。頭蓋内圧もかなり高くなっている』

藍「そうか」

新『お前と話したがっている。まだ手術に同意していない、頼む藍沢。もう時間がない』

藍沢「話してみる」

俺がこうしている間、Aが傷ついているなんて思いもしなかった。

このときはただ、天野奏を救いたい。

ただ、それだけで頭がいっぱいだったんだ。