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【 隆二 side 】




Aちゃんから電話があって
俺はすぐに臣を探しに走った。

今までに何度もすれ違う事はあったけど、
それでも臣がAちゃんを置いて
出て行くことはなかった。


隆「臣!」


近くのコンビニから出て来た臣を見つけ、
思わずでかい声で名前を呼び、臣の元へ走る。


臣「...何だよ、んなでけぇ声で呼ぶんじゃねぇよ」

隆「Aちゃん心配してたぞ!」

臣「...は?何で?」


全く分からないと言った顔で俺を見る臣。


隆「何でって…Aちゃんから電話があったんだけど...」

臣「なんて?」

隆「自分が臣を怒らせちゃったから臣が出てったって...」

臣「...どんな勘違いだよ」


臣の話によると確かに言い合いはした。

Aちゃんに言われた言葉に腹が立って
少しキツい言い方をしてしまって
頭を冷やすために外に出た。

それでAちゃんの好きなブドウでも買って
仲直りしようかなと思い、
帰る前にコンビニ寄ったものの売り切れらしく、
何も買わず出てきたところ俺につかまったと...。


隆「お前さぁ、もっと言葉にしろよなぁ」

臣「いや、してんだけど?」

隆「お前はしてるつもりでも
コッチからしたら足りねぇんだよ」

臣「...わーったよ」


少し不満そうにしながらも
帰ってちゃんと話すからと言って
臣はマンションへと歩いて行った。

そんな臣を見送って再び俺はマンションへ帰り、
作詞を始める。


隆「ん〜、何か違うな」


作詞を始めて1時間、
納得行くものが書けず頭を抱えていると携帯が鳴った。

相手は岩ちゃんからで、
臣とAちゃんの間にまた何が起きたらしい。


焦ってる岩ちゃんを落ち着かせ、
話を聞くとどうやらAちゃんが襲われたらしい。

未遂で終わったものの、
臣は怒ってそのままAちゃんを寝室に連れてって
そこからAちゃんの叫び声にも似た声が
聞こえてくるけど入っていいものなのか
分からない...そういった内容だった。


隆「臣のことだから嫌がる事してないと思うけど...
もう少し様子見て続くようなら止めに入って」

岩「...わかりました」


不安そうな声を出して電話を切る岩ちゃん。


...きっと大丈夫。

俺はそう思っていた。

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作者名:ちゃそ | 作成日時:2016年5月20日 14時

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