心を閉ざした少女

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【 HIRO side 】




NK｢HIROさん...、全員揃いました｣

HI｢疲れているとこ悪かったな｣


全員、静かに俺を見る。


HI｢Aのことなんだが...｣


俺は今、俺が知っている事を話した。


俺はよくAと出会った施設に行っていた。
そこの職員と仲が良く、
イベントか何かをして子供達を喜ばせて欲しいと
お願いされていた。

その時からずっとAが気になっていた。

いつも1人ぼんやりしていて
誰にも話しかけようともしない。

小さな子の中に1人いたお姉さん的存在の彼女。

みんなが話しかけても笑うことなく、
聞いているのかさえもわからない。


HI｢...あの子は？｣

職員｢あー、あの子は特別なんだよ｣

HI｢...？｣

職員｢本来は里親に引き取ってもらうんだけど、
あの子の場合そう簡単には行かないんだよ｣


彼はそう言っていた。


___あの子は長い間、心を開いてない

___感情を表すこともない


そう聞いた。


それでも何とかしてあげたくて、
無理言って俺はAを引き取らしてもらえた。

それこそAは物凄く迷惑そうだった。

俺は少しでもAが暮らしやすくなるよう、
部屋をリフォームしてトイレやシャワールームなど、
生活に必要となるものは全て完備している。

だけど、そうなると彼女は絶対に部屋を出ない。

だから食事だけは必ず一緒にすることを約束させて、あとは自由にさせていた。

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