3.J.S.B.G.i.R.L. (7)

国宝級イケメンだって嫉妬します。 ページ22

《隆二 side》


これからメンバー全員で雑誌の撮影と取材なのですが...、いつもは和気あいあいとしている控え室もここ最近は常に重たい空気を放っております。


その原因はもちろん、


A｢それでね...｣


さっきからずっと休むこと無く話し続けてるA。


どうやら先日、今撮影中の映画で仲良くなった福士蒼汰くんと水族館へ行ったらしい。


A｢もう...ちゃんと話聞いてる？｣

臣｢......聞いてるよ｣


他の男との話を散々聞かされている臣はどんどん不機嫌になるし、Aもそれに気付かないし、俺らはどうにも出来ないしで...空気が重い。


臣｢つか、なんで水族館行ってんの｣

A｢撮影場所が近くて空き時間も結構あったから蒼汰くんが行こうって...｣

臣｢お前は誘われたらどこにでもついて行くわけ？｣

A｢どこでもって...｣

臣｢誰とでも行くのかよ｣

A｢...何で怒ってんの｣


鈍感なAは何故臣が怒っているのかわからないらしく、コチラも少しずつ機嫌が悪くなる。


臣｢どうせ相手がイケメンだからほいほいついて行くんだろ？｣

A｢そんなことないもん｣

臣｢水族館みたいな定番のデートスポット、彼氏以外とは普通行かねぇよ｣

A｢お友達同士でも行くもん！｣


そんな言い合いが始まって早10分。


A｢...もういい。臣なんて嫌いだもん｣


そう言ったAは目に涙を浮かべながら部屋を出ていった。


隆｢臣...｣

臣｢分かってる...Aに悪気ないことなんて...｣


A以上に“嫌い”と言われた臣はダメージが強いらしく、頭を抱え込んだまま顔をあげようとしない。


臣｢でも怖いんだよ...。Aどんどん綺麗になってるし、可愛いし、単純だからちょっとなんか吹き込めば簡単についていきそうだし...｣


...惚気けるのか、貶すのかどっちだよw


臣｢福士蒼汰くんなんて誰もが認めるイケメンなんて勝てる気しねぇし...｣

隆｢普通に嫉妬したって言えばよかったんじゃないの？A鈍感だからハッキリいわないと気付かないって｣

臣｢...器小さいヤツと思われたくない｣



......難しいな。



隆｢とにかく早く仲直りしなよ？｣

臣｢......ん｣

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