セレナーデ -恋歌-

Married life Hiroomi.T ページ2

｢Aー、腹減ったー｣

『はいはい』


ーーーー

｢Aー、靴下無いーー｣

『はいはい』

ーーーー


｢Aー、ビールー！｣

『はいはい』

ーーーー


これ、うちの旦那。


仕事から帰ってきたら、ソファーの上から動かない。



その代わり、私を呼びつける。


｢ぱぱ、じぶんでしなちゃい｣


ほら、娘にまで言われてる。


｢いーの。パパはお仕事頑張ったもん｣


｢ままは、ぱぱよりおしごとちてるもん｣

もっと言え！娘よ！もっと言ってくれ！


｢ままはね、ぱぱのために、おせんたくして、おりょうりして、おそうじして、ずーっとおしごとしてるよ？ぱぱはてれびでうたってるだけでしょ？｣


…ああ、パパの仕事それだけだと勘違いしちゃってる...


｢パパはね、毎日色んな事してるんだよ？｣


｢みたことないもんっ！｣


プイっと、２歳児の娘が怒ってる。


『いーよ、ママのお手伝いしてくれるー？』

そう、臣の助け舟を出す。



娘を寝かしつけて。


｢はぁ、俺ってそんなにダメなパパかな？｣


『...今更(笑)臣の頑張りはちゃんと伝わってるから。今のままでいいよ？...でも、ビールぐらいは自分で取ってね？』


｢分かった(笑)｣

ギューッと私を抱き締める。




｢...ままをいぢめちゃだめーーー！｣

パジャマ姿の娘が目をこすりこちらを見て、怒り出した。

『起きたの？』

｢いじめてないよ？パパと寝る？｣

｢やだ。ママとねる｣

｢......｣

ガチ凹みしてる臣

｢み、みんなで寝よ！｣


苦肉の策


ベッドに入り川の時で寝転ぶ。


｢はぁ、嫌われてんな、俺。｣


小声で私にそう言った臣


『大丈夫、ずーっと、Link聞いてDVDもLinkばっか観てるから。パパの事大好きんだよ。』



｢...ぱぁぱぁ｣


寝言を呟く娘をぎゅっと抱き締めて



眠りにつく、臣。




ーーーー
｢Aー！Tシャツどこー！｣



｢ぱぱ、じぶんでさがしなちゃい！！｣



また、娘に怒られる朝が来た。


END

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