セレナーデ -恋歌-

寒い夜 Kenjiro.Y ページ15

寒い夜 Kenjiro.Y


｢Aー！！寒いからはよ来てー｣


『はーい！待ってー』


今日は珍しく健ちゃんの帰りが早く早々にベッドインしてます。



わたしは……洗濯物を干してます。
ほんと凍えるぐらいに寒い。


『さむぅーい...』






｢まーーーだーーー？？｣


『もーちょっと待っててー！』



｢俺が凍え死んでも知らんでー！！！！｣


『わたしの方がさむいってー！』


｢凍え死ぬーっ！｣


｢ベッドあったまらへーん！！！｣


｢はーやーくAー！！！｣


そう、叫んでる健ちゃん。



さっさと洗濯物を干してしまおうと無視です。








『はぁ、終わった。』


手も足も耳も完全に冷えちゃった。



『さむっ。』


寒過ぎるからヒーターの前に。



｢まーだー！？｣


『終わったよー、今リビングー』


｢なんでー？｣


『冷えたから足と手温めてるのー！』


｢俺が凍え死ぬー！はやくー！｣


まだ、温まりきってない手足。


健ちゃんが子供のように呼ぶから仕方なくそのまま、ベッドへ。



｢やっと来たな。俺、冷え性かも｣

『そーなの？』


｢ほら、触って、手｣


『......。』


｢冷たっ！！！｣


『まだ温まってないからね』


｢冷たすぎるわ！アホちゃうか？｣


『だって、洗濯物干してたもん。』



｢俺が温めたろ。｣

そう言って、後ろから抱き締められた。



『ありがとう。暖かいよ』





｢うん、俺、冷たいけどな。｣



END

Key Hiroomi.T→←Dream Takanori.I

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す