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___呪霊の行動パターンに合理性を求めすぎてはいけない。
それでもずっと引っかかっていた。
なぜ今になって、マーキングした人間の呪殺を始めたのか。
1人目の呪殺は6月。そう、6月!!
『…まさか、が当たるとは思わなかったな』
目の前には、少年院であったという特級によく似た呪霊が2体。
少年院では宿儺の指を取り込んでいたらしい。
気配が大きすぎるもの
息を潜めているもの
既に呪霊に取り込まれているもの
これは共振だ。
取り込まれた呪霊の中で力を抑えていた宿儺の指が、6月の悠仁の受肉をきっかけに呪力を解放したんだ。
『これ、少年院の奴と同じ?』
「見てくれはな…。だがっ!」
一体ずつ、私たちに向かって呪力の矢を放ってくる。
ガードしたものの、私の薙刀は無事だったが恵の黒刀はポッキリ折れてしまった。
「あの時より数段強いぞ」
『そうっ!?』
いつの間にか後ろに回っていた呪霊たち。
咄嗟に避けたが、恵と正反対の場所に飛ばされてしまう。
『クッソ……!?』
受け身をとって薙刀を構えようとしたときには、目の前に呪霊の拳が迫っていた。
○
ポタ…
ポタ…
頭から血が流れているのがわかる。
でもそれを治す気力もないし、なんなら呪力も残り少ない。
ただぶつかった岩肌に体を預けて座り込むだけ。
恵は大丈夫かな…
だいぶ離れてしまって状況がわからないけど、呪力を感じられるから生きてはいるはず。
「フゥー!!!」
呪霊は楽しそうに笑っている。
どうしようか…、コイツらがまだ生きている内は白虎を呼び戻すわけにはいかない。
かと言ってこの雷蒼の本領を引き出すには私の呪力ギリギリもいい所だ。
まぁ、白虎の宿らない雷蒼でコイツを祓えるとも思えないけど。
『はぁ…、サイッアク。やるしかないじゃん…』
呪力がからっきしになろうとも、今死んでは元も子もない。
岩肌に手をついて立ち上がり、ゆっくりと手を組む。
親指と人差し指を合わせて、他3本の指は交差して。
今ある全呪力を練り合わせ、大きな球体をイメージする。
「っ!!!??」
『おめでとう、アンタが私が初めて披露する相手だよ』
【領域展開・深淵久遠】
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領域展開・
領域に閉じ込めた対象の重力を触らずとも自由に操れる、閉じ込めれば勝ち確定の強ーい領域展開。
例)重力で押し潰すなど
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みゆう(プロフ) - これで完結ですか?😭すごく面白い作品だったのに… (2023年4月23日 0時) (レス) id: 3379df1390 (このIDを非表示/違反報告)
若葉 - わぁぁぁぁぁぁ。すごいすごい!!最高です!続きが気になります! (2022年8月19日 16時) (レス) @page12 id: 7981b3d9d1 (このIDを非表示/違反報告)
れおすけ(プロフ) - aonaさん» 大変お待たせしました!!また更新頑張っていきますね〜!! (2022年1月14日 13時) (レス) id: 62ab6277f9 (このIDを非表示/違反報告)
れおすけ(プロフ) - あまぬんさん» 返信遅れてすみません!!嬉しい感想ありがとうございます🥺また更新していきますー! (2022年1月14日 13時) (レス) id: 62ab6277f9 (このIDを非表示/違反報告)
aona - めちゃくちゃ続きが気になります!更新頑張ってください!続き楽しみにしてます! (2022年1月4日 22時) (レス) @page7 id: 89b7031c6f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れおすけ | 作成日時:2021年11月26日 22時