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やってきた八十八橋。
藤沼ちゃんの話を聞いたところ、肝試しは橋の下で行われたらしい。
でもそれだけでいいなら、バンジーの時に私も悠仁も感じとるはず。
呪霊が結界内にいるのなら手順は大事だ。
・夜に
・下から
そして…
「術式を付与した結界を延々と展開し続けるのは不可能。
ということは、これは少年院の時と同じような未完成の領域だな」
『まあ今回は助かったね。"帳"の必要がない』
「自分の話をしなさすぎ」
「だな」
「『!!』」
いつの間にか私と恵を挟むように立っていた野薔薇と悠仁。
私が気づかなかったことに驚いていると、悠仁は言った。
「全部話せとは言わないけど、友達だろ?
せめて頼れよ」
その言葉に背中を押されたのか、恵がゆっくりと口を開く。
「…津美紀は、寝たきりだ。
この八十八橋の呪いは被呪者のまえにだけ現れる。本人が申告できない以上、いつ呪い殺されるかわからない」
『念の為に白虎を近くに控えさせてるけど、もし内側から術式が発動するタイプなら意味がない』
「『だから、今すぐ祓いたい』」
でも任務の危険度が上がったのは本当だ。
そのことを伝えようとすると、はいはいと野薔薇に遮られる。
「もうわかったわよ」
「はじめっからそう言えよ!」
『…ありがとう』
ちらっと恵を見れば口元が緩んでいた。
仲間の暖かさを感じつつ、私たちは先の道を行く。
そして、目の前に小さな川を見つけた。
"川や境界を跨ぐ、彼岸を渡る行為"は呪術的に大きな意味をもつ。
________ザッ
戸惑うことなく4人で川を跨ぐ。
その瞬間、とある領域に引き摺り込まれた。
「ケタケタケタケタケタッ」
「出たな」
「祓い甲斐がありそうね」
『…ッ!』
突然後ろから別の呪霊の気配を感じ、みんなを左右に避けさせる。
驚きながらも全員で視線を向ければ、明らかに特級であろう呪霊がニヤニヤと嘲笑っていた。
「お?なんだァ、先客かぁ?」
「伏黒、A、コイツ別件だよな」
「…ああ」
『でしょうね。気配が違いすぎる』
「じゃあお前らはそっち優先しろ。
___________コイツは俺が祓う」
拳を構える初心者の悠仁に、不安を一切感じない不思議。
死んでるフリをしてた間に色々あったとは聞いていたけど、交流会を経て一層心強くなった。
『気をつけてね』
「おう!」
コツンと拳を合わせる。
さぁ、任務開始だ。
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みゆう(プロフ) - これで完結ですか?😭すごく面白い作品だったのに… (2023年4月23日 0時) (レス) id: 3379df1390 (このIDを非表示/違反報告)
若葉 - わぁぁぁぁぁぁ。すごいすごい!!最高です!続きが気になります! (2022年8月19日 16時) (レス) @page12 id: 7981b3d9d1 (このIDを非表示/違反報告)
れおすけ(プロフ) - aonaさん» 大変お待たせしました!!また更新頑張っていきますね〜!! (2022年1月14日 13時) (レス) id: 62ab6277f9 (このIDを非表示/違反報告)
れおすけ(プロフ) - あまぬんさん» 返信遅れてすみません!!嬉しい感想ありがとうございます🥺また更新していきますー! (2022年1月14日 13時) (レス) id: 62ab6277f9 (このIDを非表示/違反報告)
aona - めちゃくちゃ続きが気になります!更新頑張ってください!続き楽しみにしてます! (2022年1月4日 22時) (レス) @page7 id: 89b7031c6f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れおすけ | 作成日時:2021年11月26日 22時