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木の上に飛び出すと、箒に跨って一点を見下ろす京都校の西宮さんを見つけた。
流石に白虎で攻撃するのはやりすぎる。
一度戻してから木の葉に触れて舞い上がらせ、彼女の周囲に竜巻のように展開させていく。
「っな!?」
『何を…いや、誰を探してるんです?』
目を見開いてこちらを見る西宮さんを鋭く見つめ、雷蒼を手に取り構える。
視線を下に向けると、思った通り悠仁が京都校に囲まれてるのが見えた。
「なんのこと?ルール的に呪霊に決まってるじゃん」
『…流石にこの状況でその言い訳は通用しませんよ』
「…だよね。言っとくけど私は放っとけって言ったんだよ」
箒を振り風で木の葉をどうにかしようとしたようだが、Aの重力で操られているから関係ない。
西宮の頭の中で、楽巌寺と加茂から言われた言葉が思い返されていた。
________橘Aは重力操術の使い手じゃ。その気になれば特級術師にも匹敵する…気をつけるんじゃぞ。
________橘に指一本でも接触されればその時点で負けだ。絶対に間合いに入られるな。
一対一になることは避けるべきだ。
なんとか木の葉から抜け出したものの、Aを悠仁のもとへ行かせるのはマズイと判断した西宮は風を起こして邪魔をしていた。
しかし、
『相性が悪かったみたいですね!』
「(この子本当に2級術師!?学長の言う通りとまではいかないかもだけど、1級でもおかしくないでしょ!!)」
自身の重力を操れるAにとっては痛くも痒くもない。
その焦りのほんの一瞬で、気づいたときには西宮の目の前に、雷が迸る雷蒼を持ったAがいた。
「ヤバっ」
バチバチッ
Aが振るった呪具は西宮を吹き飛ばした。
その光景を見ていた両校の生徒は、ようやく本来の目的である呪霊を探し始める。
西宮が飛んで行った方に野薔薇とパンダ先輩を見つけ、Aは電話で知らせた。
『〈いま野薔薇とパンダ先輩方面に西宮さん飛んでったよ。私はこのまま呪霊探して祓っときます〉』
「〈わかったわ。ありがと!〉」
「〈気をつけろよ〉」
『〈パンダ先輩たちも、メカ丸とかいう人と真依さんがカバーに向かってると思うから気をつけてくださいね〉』
通話を終わらせて再度白虎を呼び出し、先程感知したターゲットの呪霊へと向かったのだった。
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れおすけ(プロフ) - ちーさん» ありがとうございます!!!笑 また更新頑張ります!! (2021年11月10日 0時) (レス) id: 62ab6277f9 (このIDを非表示/違反報告)
ちー - 好きです!笑 (2021年11月9日 12時) (レス) @page38 id: ca5a92bd63 (このIDを非表示/違反報告)
れおすけ(プロフ) - プスメラウィッチさん» コメントありがとうございます!オチは自分の中でも未定ですので、今後も応援してくれるとうれしいです! (2021年4月19日 14時) (レス) id: 424d22639a (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - れおすけさん初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年4月19日 9時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れおすけ | 作成日時:2021年4月14日 23時