【呪術廻戦】高専の重力遣い

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心臓がない状態で体を取り戻せたとしても、そのまま虎杖は死んでしまう。


中の呪霊が取り込んでいたらしい指を呑み込み戦闘態勢に入った宿儺を見て、震える体に鞭を打って身構える。



「虎杖は戻ってくる。
結果自分が死んだとしても…そういう奴だ」


「買い被りすぎだな。コイツは他人より多少頑丈で鈍いだけだ。

断言する。
奴に自死する度胸はない」



心臓なしで生きられるとは言っても、宿儺にダメージがないわけじゃない。

反転術式を使えるようだし、こうなったら心臓がない状態では私たちに勝てないと思わせるんだ。



「…いけるか？A」

『…やるしかないでしょ』


「折角外に出たんだ。広く使おう」



【鵺】

【雷蒼】



恵が鵺を呼び出し、私は呪具に白虎を宿して、宿儺に向けて走り出す。


2人と鵺でタイミングを合わせて攻撃を与えていくのに、全く効いてる様子がない。




「ほう、面白い呪具だな。宿っているのは白虎か？」


『さあね！！』


「ケヒッ、ほらもっと呪いを込めろ」


「ッ！！！」 『ゔっ！？』




重い攻撃が腰にくる。


こんな所で倒れるな…！！




【大蛇】

【重力操術】


「畳みかけろ！！！」




自分に言い聞かせて、恵の大蛇に捕まっている宿儺へと周囲の瓦礫を飛ばす。

それを避け鵺の帯電する翼に打たれながらも、宿儺は大蛇を破壊した。




「言ったろう、広く使おう！」



いつの間にか背後をとられていた。

背中の服を掴まれ、言葉と同時に勢いよく放り投げられる。




『ック…！白虎！！』


「乗れ！！」



白虎を呼び出して人が2人は乗れそうな大きさになってもらい、背に乗って空中の宿儺の攻撃を術式で避ける。

恵はどこか、探すと同時に何かが地面に叩きつけられる音が響きそちらに向かった。




『っ恵！！！生きてる！？』

「っ、勝手に殺すな…！」

『よかった…！』



鵺が間に入ったのか、壁に激突は防げたようだ。

鵺が破壊される前にと術式を解く恵。

特段疲れた様子もない宿儺は、私の隣にいる白虎と影となって消える鵺を見て興味深そうに口を開く。



「まさか白虎と契約できる術師がいるとはな。術式もいいものをもっている。
それとお前の術式、影を媒体にしてるのか」


「それがなんだ」


「…ふむ、わからんな。あのときお前、なぜ逃げた？
宝の持ち腐れだな」




どのみち、その程度では心臓(ここ)は治さんぞ。


そう言う宿儺に、2人は覚悟を決めた。

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