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一体何しに来たんだろう…
やっぱり弱かった理子パパをよそに、お父さんの敵ー！！と叫びながら片桐さんの頬に拳を入れる貴志。
しっかり決まったように見えたけど、片桐さんは少しよろめいた後すぐに貴志の頬を殴り返してきた。
『2人とも…』
今までにないくらい、心臓がすごい速さで稼働しているのがわかる。
_________2人が傷つき合うのなんて見たくない
見たくないのに、見届けなくてはいけないという思いが込み上げてくる。
ヒートアップする殴り合いに、胸元でぎゅっと握った手に力が込められていく。
わ
そして、3度続けて片桐さんの重い攻撃が貴志に当たった。
『ッ……！！』
「さんちゃん…！！」
悲鳴を押し殺すように口元に手を当てた。
恐怖と悲しみから、目の前が涙で滲んでいく。
それでも貴志は、しっかりと片桐さんを見据えて立っていた。
「テメェ…ッ俺が誰だか分かってんのか！！
開久の頭だぞ！！」
「関係ねぇな。俺は三橋貴志だ。
俺よりえばってるやつは叩き潰す！」
____いつもは、自他共に認める卑怯者のくせに
再度構えて、貴志が走り出そうとしたとき、
「こらこら やめんしゃーい」
その場の雰囲気を壊すように、とてつもなくゆるい言葉が響く。
全員の視線がそちらを向くと、椋木先生もといムックや山口先生たちがツッパリ・スケバンの格好で立っていた。
完全に喧嘩の雰囲気ではなくなって、心の底から安堵したのは私だけではないと思う。
(…片桐さん……)
理子が貴志にかけよるのを見て、無意識に片桐さんへ視線を向ける。
沢山の開久の人たちに囲まれつつ、口元の血を拭う彼の姿に胸が痛くなった。
そんなとき、片桐さんがこちらを向いて視線がかちあった。
お互い一瞬の驚きがあったものの、彼は気まずそうに表情を歪めて視線を晒されてしまう。
『あ……』
思わず手を伸ばそうとすると、外からパトカーのサイレンが聞こえてきた。
なんとウチの学校の坂本先生が呼んだらしい。
いやいや、それ開久だけじゃなくて私たちも補導されちゃわない？
「ヤッベー…A！早く逃げっぞ！！」
『っえ！？ちょ…！』
貴志に手を取られたかと思えば、すごい速さで走り出す貴志。
めちゃ元気じゃん！？
なんて思いつつ、片桐さんの方を向くとこちらを見ていた。
「(あした2時)」
口パクで伝えられたそれだけで、何が言いたいのか伝わってきた。
大きく頷き、それぞれの帰路へ急ぐのだった。
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れおすけ(プロフ) - りこさん» 金ローよかったですよね！！嬉しいコメントありがとうございます(о´∀`о)ちょっとずつですが進めていきますので、またよろしくおねがいします！！ (2021年10月14日 15時) (
レス) id: 62ab6277f9 (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - 更新嬉しいです！！！私は金ローで映画見てから今日俺に再熱です！！まじでかっこよかったです！とにかく更新嬉しいです！ (2021年10月13日 1時) (レス) @page36 id: 3171887382 (このIDを非表示/違反報告)
れおすけ(プロフ) - 瑠香さん» 感想ありがとうございます！同志がいてくださって嬉しいです！ (2020年9月7日 21時) (レス) id: 424d22639a (このIDを非表示/違反報告)
瑠香 - 作者さんの片桐さんの描写にキュンとしてニヤつきます。これからも更新楽しみにしております！素敵な文章を読ませて頂きありがとうございます！ (2020年9月6日 7時) (レス) id: 2176506463 (このIDを非表示/違反報告)
れおすけ(プロフ) - 舞さん» ありがとうございます！がんばります！ (2020年8月23日 15時) (レス) id: 424d22639a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れおすけ | 作成日時：2020年8月10日 7時
