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開久の奴らを退け、満身創痍の伊藤くんと今井くんを連れて廃工場らしき場所で体を休めている。
少しすると貴志が怪我ひとつせずやってきた。
『貴志！無事でよかった』
「てか何のんびりしてんだよ！早く逃げっぞ！」
『でも2人ともすぐには動けないよ』
「クソッ、片桐が来る前にトンズラしねえと…」
「おい」
後ろからかかった聞き覚えのある声にゆっくり振り向けば、想像した通りの人が開久の大群をつれて立っていた。
放心している貴志から視線が移され、片桐さんとばっちり視線がかち合う。
鋭かった瞳が密かに見開かれて、優しさを取り戻した気がした。
「…A？」
はじめて、名前を呼んでくれた気がする。
こんな状況だというのに嬉しくてたまらなくなった。
『、片桐さん…』
「「「え？？」」」
貴志と伊藤くん、仮病でダウンしてるフリをしてる今井さんまでもがこちらを凝視してくる。
もちろん気づいてるけど、目の前の片桐さん以外気にならなかった。
「…そいつらと知り合いか？」
『…うん。幼馴染と友達』
「そうか…チッ」
一度舌打ちをして視線を外すと、彼は改めて貴志に向き直る。
｢よくも開久になめた真似してくれたな｣
｢いやだって襲ってくるからぁ…｣
｢てめぇら、ヤクザともやっただろ｣
石橋と吉村なんて偽名を使ったことは、もうとっくに知られてるみたいだ。
チラッと貴志から視線を向けられると、そのまま伊藤くんたちの方へ軽く押される。
そのまま片桐さんの目の前に立った幼馴染は、いつになく真剣な表情をしていた。
「片桐さんよォ…強ぇんだろ？タイマンしようぜ｣
「勝てると思ってんのか｣
「余裕だね｣
2人に怪我してほしくなくて、どうすれば止められるか考えていると
「三ちゃんやめて！！」
学校で分かれたはずの理子が割り込み、その場の空気が一度緩む。
なんでここに、なんて疑問より先にホッとした自分がいた。
「あの人、三ちゃんに敵う相手じゃない」
「そういうお前にも敵わないから早く逃げなさい」
「そこで私の出番だ」
「お父さん！？」
理子に続いて、私たちの前に現れた理子のパパ。
あれ、理子パパって戦え……え？
そして語り始める理子パパ。
「うるせぇジジィ！」
理子パパの話を遮り明らかに重そうな拳が鳩尾に入るが理子パパは倒れない。
…と、思ったが
「やっぱギブ」
数秒後、伊藤くんの膝に頭を乗せてそっと目を閉じたのだった。
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れおすけ(プロフ) - りこさん» 金ローよかったですよね！！嬉しいコメントありがとうございます(о´∀`о)ちょっとずつですが進めていきますので、またよろしくおねがいします！！ (2021年10月14日 15時) (
レス) id: 62ab6277f9 (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - 更新嬉しいです！！！私は金ローで映画見てから今日俺に再熱です！！まじでかっこよかったです！とにかく更新嬉しいです！ (2021年10月13日 1時) (レス) @page36 id: 3171887382 (このIDを非表示/違反報告)
れおすけ(プロフ) - 瑠香さん» 感想ありがとうございます！同志がいてくださって嬉しいです！ (2020年9月7日 21時) (レス) id: 424d22639a (このIDを非表示/違反報告)
瑠香 - 作者さんの片桐さんの描写にキュンとしてニヤつきます。これからも更新楽しみにしております！素敵な文章を読ませて頂きありがとうございます！ (2020年9月6日 7時) (レス) id: 2176506463 (このIDを非表示/違反報告)
れおすけ(プロフ) - 舞さん» ありがとうございます！がんばります！ (2020年8月23日 15時) (レス) id: 424d22639a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れおすけ | 作成日時：2020年8月10日 7時
