4強との練習試合 ページ28
・
「組めた！組めたよー！！練習試合っ！！」
───相手は県のベスト4､青葉城西高校！！
突然慌ただしく体育館に入ってきたのは、バレー部顧問の武ちゃんこと武田先生。
皆が驚いている中、私は微動だにせず固まっていた。
『青、城…？』
えまって、聞き間違いじゃないよね？
間違いなく青葉城西って言ってたよね？
『武ちゃん！！！』
「はい！？」
『それ本当！？ですか！！？』
「そうですよ！？」
聞き間違い…じゃない…！
『ぃやったぁぁぁああああ！！！！』
「「「「！？」」」」
「ずっと黙ってると思ったらどうしたA！？」
「泣いて喜んでるぞ！！」
「いや…、仕方ないんじゃないですかね」
放心状態のAにかわって影山がそう言うと、全員の視線が彼にに集まる。
「A先輩の大好きな人…先輩なんですけど、その人が青城にいますから」
「っんな！？」
『はっ！』
龍の大声でハッとして、武ちゃんのほうへと視線を向ける。
『練習試合の詳細、お願いします！』
「あ、うん！できるのはいいんだけど条件があってね…」
「条件？」
全員の疑問気な顔を見て、武ちゃんはゆっくり口を開く。
"影山くんをセッターとしてフルで出すこと"
「…！」
「ぇ…？」
舞い上がってた私はその言葉を聞いて心が冷めた。
まさかあの人がそんな条件だす訳ないし…。
『クソ川さんか…』
「なァんスかソレ。烏野自体は興味はないけど、影山だけはとりあえず警戒しときたいってことッスか？
何スかナメてんスか？ペロペロッスか？？」
「い、いやぁ…そう言うわけじゃなくて…」
「いいじゃないか」
ガンつける龍にオドオドする武ちゃんを助けたのは、本来正セッターのスガ先輩。
「こんなチャンスそうないだろ」
「でもいいんすか！ウチの正セッターはスガさんなのに…」
「俺は…俺は、日向と影山のあの攻撃が、4強相手にどのくらい通用するのか見てみたい」
「「「…」」」
「…(ｺｸﾝ)」
「先生、」
頷いたスガ先輩を見て大地先輩も武ちゃんを見て説明を促す。
日程は来週の火曜。
放課後の短い時間だから、できるのは1ゲームのみ。
HRが終わったらすぐに学校のバスで向かうので、遅刻は厳禁。
「遅れないようにね！」
「「「「『はい！！』」」」」
みんなが声を張って返事する。
そんななか、私の顔はやっぱり緩んでしまうのだった。
*＊*
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 483人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
れおすけ(プロフ) - ライチさん» 嬉しいコメントありがとうございます！また岩ちゃんとの両片想いを楽しんでください☺️ (9月11日 18時) (
レス) id: 62ab6277f9 (このIDを非表示/違反報告)
ライチ(プロフ) - コメント失礼します!!思わず一気読みしたのですが途中、『仁科ちゃんと岩ちゃんもう付き合えよ!!!』って夜中なのに思わず叫びそうになっちゃいました...ww続き楽しみにしています!! (9月8日 1時) (レス) id: b468f3d3be (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：れおすけ | 作成日時：2023年8月5日 2時
