兆し ページ20
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「おいお前ら！クイック使えんのか！？」
「クイック？？」
「今みたいな早い攻撃だよ！！」
「？ 全然。
俺、ポォーンて高く山なりに上がるトスしか
打ったことないです」
「でも今やったろ！？
それにお前、中学ん時素人セッターのミスったトス打ったろ！
ああいう…」
「えっ？
でもどうやったか覚えてないです」
「〜〜〜〜〜っ」
もどかしさを噛みしめる龍に苦笑いしながら、仕方ないと肩を竦める。
それをできるようになるのが、翔ちゃんの今後の課題かな。
「でも俺、どんなトスでも打ちますよ！
打つからな！！」
龍に宣言して、影山に勢いよく振り返る翔ちゃん。
影山はすこし遅れて、目を逸らしながら答えた。
「…合わせたこともないのに、速攻なんてまだ無理だろ」
「(今“無理”って言った！？コイツ“無理”って単語知ってんのか…！！)
なんだお前変！そんな弱気なの気持ち悪い変！！」
「…うっせーな」
「〜っ」
まだ元気はでないか。
背中を向けた影山からは、数日前のハツラツさは感じられない。
「“王様”らしくないんじゃなァ〜い？」
「今 打ち抜いてやるから待ってろ！！」
相変わらず嫌みをいう月島に、翔ちゃんは噛みつくように反論する。
「まーたそんなムキになっちゃってさぁ。
なんでもがむしゃらにやればいいってモンじゃないデショ」
「？」
「人には向き不向きがあるんだからさ」
きっと翔ちゃんの身長のことを言っているんだろう。
”翔ちゃんにスパイカーは向いてない”
「……確かに中学ん時も…今も…、俺跳んでも跳んでもブロックに止められてばっかだ」
バレーボールに重要なのは”高さ”。
いくら高く跳べても、圧倒的な身長差は埋まらない。
「だけど」
────まさに“小さな巨人”！！
「…あんな風になりたいって思っちゃったんだよ。だから、不利とか不向きとか関係ないんだ。
この身体で戦って、勝って 勝って、もっといっぱいコートに居たい！」
「──…！」
《「───影山、お前もうベンチ下がれ」》
《「翔ちゃん……整列…」》
《《いやだ
俺はまだ
まだ
コートに立っていたい》》
影山と日向、２人とも思ったことは同じ。
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れおすけ(プロフ) - ライチさん» 嬉しいコメントありがとうございます！また岩ちゃんとの両片想いを楽しんでください☺️ (9月11日 18時) (
レス) id: 62ab6277f9 (このIDを非表示/違反報告)
ライチ(プロフ) - コメント失礼します!!思わず一気読みしたのですが途中、『仁科ちゃんと岩ちゃんもう付き合えよ!!!』って夜中なのに思わず叫びそうになっちゃいました...ww続き楽しみにしています!! (9月8日 1時) (レス) id: b468f3d3be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れおすけ | 作成日時：2023年8月5日 2時
