持ってこい ページ19
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静まりかえる体育館。
その空気を壊したのは
「え。でもソレ中学の話でしょ？」
真っ直ぐな瞳で言い切る翔ちゃん。
呆気に取られる影山に対して当然のように言葉を続ける。
「俺にはちゃんとトス上がるから、別に関係ない。
今は、どうやってお前をブチ抜くかだけが問題だ！」
「……」
「、プッ」
「ハハッ」
『ははっ、さっすが翔ちゃん』
一気に空気が和む。
翔ちゃんの言うとおり。昔は昔、今は今だ。
「月島に勝って、ちゃんと部活入って、お前は正々堂々セッターやる！そんでおれにトス上げる！
それ以外になんかあんのか！？」
「〜っ」
翔ちゃんに押され気味な影山に、さらに笑いがこみ上げてくる。
やばい、我慢しろ私…！
「───そういう…」
『？』
「いかにも”純粋で真っすぐ”みたいな感じ
…イラッとする」
「ムッ！？」
「気合で身長差は埋まらない。
努力で全部なんとかなると思ったら大間違いなんだよ」
小さく聞こえてきた月島の声。
…月島も月島で、なにかあったのだろう。
────ｷｭｷｭｯ
「チャンスボール！」
「田中さん！」
「任せろ！」
試合が再開され、影山がトスを上げようとすると龍と翔ちゃん２人がトスをよんだ。
「、田中さ」
すこし迷ったすえに、影山は龍にあげようとした。
そのとき、
「影山！！」
翔ちゃんの声にそっちを向くと、そこには既に跳んでいる翔ちゃんがいた。
「居るぞ！！」
「っ…！」
はじめは龍にトスをあげようとした影山。
でも、瞬時に翔ちゃんあげた。
それはちゃんと手に当たらなかったものの、相手コートに落ちる。
「あっぶねー…、空振るトコだった…」
「お前っ、何をいきなり「でもちゃんとボール来た！！」っ！」
「中学のことなんか知らねぇ！俺にとってはどんなトスだってありがたぁ〜いトスなんだ！！
俺はどこにだって跳ぶ！！どんなボールだって打つ！！
だから…」
────俺にトス、持って来い！！
翔ちゃんの言葉で、影山の目に光が灯っわた気がした。
なんだか見えた気がする。
東京のオレンジコートに立つ彼らの姿が。
○
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れおすけ(プロフ) - ライチさん» 嬉しいコメントありがとうございます！また岩ちゃんとの両片想いを楽しんでください☺️ (9月11日 18時) (
レス) id: 62ab6277f9 (このIDを非表示/違反報告)
ライチ(プロフ) - コメント失礼します!!思わず一気読みしたのですが途中、『仁科ちゃんと岩ちゃんもう付き合えよ!!!』って夜中なのに思わず叫びそうになっちゃいました...ww続き楽しみにしています!! (9月8日 1時) (レス) id: b468f3d3be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れおすけ | 作成日時：2023年8月5日 2時
