深愛 〜凛とした強さで〜 ４

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−Aside








由衣「私のことなんか、初めから好きじゃなかったみたい。『これ以上、罪の意識を感じたくない』ってさ…。ひどい話だよね(笑)」



A「……」








返す言葉が見つからない…。








由衣「…はっきり言えばいいのにね。『他に好きな人がいる』って…」



A「…え？」



由衣「『Aをほっとけない』って…そう言ってたよ」








(…私が…原因…？)



…思いがけない事実に心が騒ぐ。









由衣「今市さんと、なにがあったの…？」



A「えっ…」



由衣「距離置いてるんでしょ？どうして話してくれなかったの…？」



A「…それは…」








‘余計な心配はかけたくない’



…それがなによりの理由だった。



A「心配かけたくなかったから…」








だから、臣くんにも話さないつもりでいたのに…。








由衣「臣には話せたのに？私には話せなかったんだ？」



A「…！違っ…」








‘パンッ！’



A「…！？」








…否定しようとした矢先、突然頬にじんじんと痛みが走った。









由衣「ねぇ…。いつまで臣を惑わせる気…？気持ちがないなら、『好きじゃない』ってハッキリ言ったらどう！？」



胸に突き刺さる由衣の言葉…。



A「…っ…」








…ただ、涙だけが溢れ出す…。








由衣「あんたを…臣に会わせた私が間違ってたわ…。まさか、臣が…あんたのこと好きになるなんて…」



A「…ごめん…っ…。ごめんなさい…っ…」



由衣「もう…友達じゃない。あんたなんか…！」








私のせいで変わってしまった由衣。



目を合わせることもなく、涙と憤りだけを部屋に残して…



彼女は去っていった。









思えば…



いつも彼女に誤解させてばかりいた私。



A「臣くんに会わなきゃ…」








‘私なら大丈夫。一人で耐えられる’



そう伝えなきゃ…。








…彼のもとへと急いだ。

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